ASBMR@オーランド -2

今年の気になったオーラル演題ですが、、

1)ロモソズマブ

Extensive Modeling-Based Bone Formation After 2 Months of Romosozumab Treatment: Results From the FRAME Clinical Trial


ロモソズマブのFRAME Trialにおいて、投与2ヶ月後の骨生検データで、「Modeling-Based Bone Formation」という形式の骨の増え方が、海綿骨と骨内膜面で、はっきりと確認されたという内容でした。

Romosozumab Improves Lumbar Spine Bone Mineral Density and Bone Strength Greater Than Alendronate as Assessed by Quantitative Computed Tomography and Finite Element Analysis in the ARCH Trial


ロモソズマブ1年+アレンドロネート1年と、アレンドロネート2年の比較で(ARCH Trial
)、腰椎骨密度をQCT法で計測したところ、もちろんロモソズマブが圧勝するのですが、24ヶ月の上げ幅のほとんどを、最初の6ヶ月の時点で獲得していることが興味深かったです。

Harry K Genant先生も少し指摘されていましたが、この現象自体はDXAでもわかるわけですが、その程度(magnitude)がQCTで見ると大きいことが面白いです。QCTですと、腰椎のvBMDは1年で22%も増えてしまうのです。

一方、BMDとstrengthの関係をどう考えるかはいつも難しいところで、おそらく同じBMD上昇でも、Modeling-Basedで吸収窩でないところに作られた新生骨と、吸収抑制剤で作られた骨は、骨強度に関して異なる結果をもたらす可能性があります。Ego Seeman先生の質疑は、完全には理解できませんでしたが、おそらく、このことに関連していると思われます。質疑が一番大事なのですが、どこかに音源の記録があれば、この議論の翻訳をしてもらいたいですね。

Efficacy and Safety of Romosozumab vs Placebo Among Patients With Mild-to- Moderate Chronic Kidney Disease (CKD)


ロモソズマブのFRAME studyにおいて、CKD G1、G2、G3で、骨密度上昇に差がなく、また、副作用にも差がなく、FRAMEの患者群では、CKDのG3までは安全に使える、という内容でした。

Sclerostin expression is down-regulated in advanced atherosclerotic plaques and is not associated with coronary artery disease or peripheral artery disease prior to, or major cardiovascular events in the 3-year period following, surgical endarterectomy


どうも世の中には、手術で切除された動脈内膜を貯めている「動脈硬化プラークバンク」の会社があるみたいで(すごい商売、日本にもあるのかな)、本研究では、そこからもらってきた114個のプラークにスクレロスチンが発現しているかを調査したようです。スクレロスチンと血管は関与が小さい、という内容だったようですが、内容が難しく、午後が(日本時間2AM〜)が眠すぎて、私には詳細を完全に理解できなかったです。

今年も本当に英語が聞き取れず、これは一生続くんだな、リスニングはもう生まれ変わるしかないんだな、と思いました。

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— posted by 千葉恒 at 10:07 pm   commentComment [0] 

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