AIによる骨びらん評価法の開発の話があったからです。
臨床では、関節リウマチの評価の一つにレントゲン画像を用いたmodified total sharp score があります。
(van der Heijde scoreなど、言い方がいくつかあります。)
その内容は、骨びらんと関節裂隙狭小化によるスコアリングです。
今回は、レントゲン画像を重ね合わせて、骨輪郭の比較を行い、縦断における骨びらん進行をAIで判定されていました。
2次元画像ということもあり、ローテーションの問題や骨破壊の進行で輪郭がはっきりしないなど、
色々と苦労されているんだろうなという印象で、何だかその解析の苦労を勝手に共有したい気分になりました。
将来的には、補助的診断として役に立つかもしれませんね。
私の3次元の解析でも、解析過程にかなりの労力と時間を要していて、骨びらんの評価は、なかなか一筋縄ではいかないです。
ただ、時間をかけた分、経験値が段々とあがって、なんとかコツコツやっています。
それから、Sharp scoreに関することですが、
・ローテーションがあまりにも違う場合は、やはり取り直し。
・正面像のため、橈側、尺側の評価→今回のAIによる骨輪郭の比較に納得。 (下図参照)
(ちなみに3次元では、背側、掌側、橈側、尺側の4象限に分けて評価しており、骨びらんは、橈側が多いです)
など、偶然にも読影トレーニングを受けたばかりの、長崎大学膠原病内科の清水先生にメールで質問して、色々と教えてもらいました。
清水先生は、同学年、同じ部活(医学部陸上部)で、医学部6年間で一番一緒に勉強した人です。
まさか、医者になってからも、こんな話題を共有するとは思ってもみませんでしたが、それはそれで嬉しい限りです。
そういえば、留学の出国の日も、学会に行く彼と同じ長崎-羽田便で、空港でばったり会ったついでに、お見送りしてもらいました。
それまでも、論文をいただいたりしていたのに、それは本当に偶然で、お互いにびっくりしてしまいました。
今回も、多くの論文で引用されているSharp scoreに関する論文を、自分ではダウンロードできなかったのですが、わざわざ送ってくれて感謝です。
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