QMSKI @オーストラリア -2

今回は、なかなかのストレスが2つあり、1つは2日目(火曜)に当てられた座長(司会)でした。
私の担当は「Implants & Surgery」で、参加者で唯一の整形外科医としては、指名されても仕方がないようなセッションでした。

7つの演題があったのですが、一緒に座長してくれる人がサンフランシスコ時代の同僚で、
彼はPTがバックグラウンドのPhDで、私の英語力のなさをよく知っているので、フォローしてくれると信じていました。
幸い質問がたくさんあったため、私の仕事はタイトルを読み上げるのと、質問者を当てるだけで済みました。ラッキー。

もう一つは今回の最大級のストレスである発表(15分)で、4日目(木曜)でした。
日本であまりに忙しくて、なんとスライドが完成しないままオーストラリアに来ると言う、
今までではありえないような不準備の中で、結局、発表の前日にスライドと原稿が完成しました。

今まで英語の発表は原稿を丸暗記してきたのですが、かなりの事前準備と労力が必要でして、
最近はそのストレスから逃れるために、iPhoneかiPadを使えばいいんだと言うことに気づいて、
今回も原稿をiPhoneに入れて、それを見ながら読み上げると言うことをしました。かなり楽になりました。

ただ、残された何よりのストレスは質疑応答です。5パターンぐらい準備していたのですが当たらず、
懸念通り、そもそも何の質問かもわかりませんでした。悲しい!国際学会で、まともに質問に答えられたことないな。。
ただこの集まりには知り合いが多いので、誰かしらに何となくフォローしてもらいました。
終わった後に質問者と直接に喋って、やっと意図がわかりました。
BiomechanicsのPhDによるイタリア人の英語での質問で、私にはかなりしんどい質問の仕方と発音だったので、ちょっと苦しかったな。

発表内容に関しては、皆さんがあまり知らない情報の提供をできて、かなり好意的に評価されたと思っています。

ところでアデレードの季節は春、時差は1.5時間で、過ごしやすかったですが、思ったより寒かったです。
ホテルのまわりに、野良カンガルーがいる、、という噂が流れてましたが、発表の翌日の最終日の朝にホテルの窓からふと外を眺めていたら、
私もついに、野良カンガルーを見つけました!かなり遠くでiPhoneで撮ったのでイマイチですが、拡大した写真がこれです。わかるかな、、

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— posted by 千葉恒 at 09:36 pm   commentComment [0] 

QMSKI @オーストラリア -1

QMSKILink というワークショップに参加するため、
オーストラリアのアデレード郊外にある、Barossa Valley(バロッサバレー)という田舎町に来ています。

QMSKIは、Quantitative(定量化) Musculoskeletal(MSK:骨軟部) Imaging(画像)の略で、
なんのこっちゃらと思われると思いますが、要は「骨や軟骨や筋肉」といった運動器に対して、「画像技術」を用いて、
診断とかではなく「定量化・解析」を専門としている 研究者、技術者、医師が、世界中から集まるワークショップです。

世界中と言ってもそんな専門家は限られますので、参加者は100人程度と小規模で(日本からは3人)、
皆が同じホテルに1週間泊まり、1つの会場で朝から晩まで発表とディスカッションするという、
なかなか強烈なワークショップでして、2-3年に1回開催されており、私は5年前にカナダLink で開催されて以来2回目の参加となります。

最近の私は多忙で気が散漫しており、出張では必ず忘れ物をするのですが、
今回はオーストラリアの予習をしてなすぎて、コンセントの形が違うことを知らずに、初日から焦りました。なんじゃこの形!
かろうじてホテルのフロントが変換機をもってて、しかもラス1で助かりました。
このワークショップは必ず郊外のリゾート系のホテルで開催され、ストアがないような場所なので危なかったです。

今回のトピックスの1つは、やはり近年注目されているフォトンカウンティングCT(Photon Counting CT:PCCT)でした。
PCCTはこのブログでも2012年から何回か取り上げてLink いますが、いくつかの特色があるのですが、
私たちの分野では、PCCTが全身型CTでありながら解像度が高いことに注目しており、
最も高い解像度のモードで撮影をした場合は、125ミクロン程度の分解能を持っています。

その他にはAIの話題など多くの発表を聞きましたが、長く同じ研究分野にいると大抵の話題は知っていて、
目のつけどころは皆同じで、私たちも数年前からやっているんだけどな〜、まだ論文にしてないな〜、みたいな発表も多く、
私たちのリサーチグループには、圧倒的にマンパワーというか、研究時間が足りないことを実感します。
医師が片手間でやってますからね、、どうにかしたい。

このような研究者の集まりに参加すると、サンフランシスコ留学時代に自分が純100%研究者だったことを思い出させ、
やはり私は研究に集中できる日を週1日は作らんといかんな〜と、これは国際学会に行くたび思うのですが、今回もそう決意したのでした。


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— posted by 千葉恒 at 06:54 am   commentComment [0] 

骨粗鬆症学会@金沢 -2

金沢開催ということで、千葉ラボ(RiBSLink )からの参加希望も多く、合計で15演題の発表となりました。
ちなみに今回の骨粗鬆症学会は、参加者が多すぎて(5400人)、講演やシンポジウム以外の一般演題は全てポスターとなっています。

千葉 恒  シンポジウム 生活習慣病と構造特性からみた骨質
千葉 恒  シンポジウム 高解像度 CT で捉えた骨粗鬆症治療による骨組織の変化
千葉 恒  シンポジウム 臨床研究サマーセミナー 2024 クイックレビュー 
千葉 恒  ポスター   ロモソズマブによる腰椎・大腿骨 DXA の骨密度変化の特徴
千葉 恒  ポスター   高解像度全身用 CT(Aquilion Precision)による骨微細構造解析:正確性検証のための 基礎試験
白石 和輝 ポスター   健常人女性の DXA による腰椎と大腿骨骨密度の特徴:長崎県健常人コホート研究(J- CaraT study)
新見 龍士 ポスター 長期透析患者における続発性骨粗鬆症の病態解析―HR-pQCT による骨微細構造評価―
池永 仁  シンポジウム 皮質骨多孔性の発生メカニズムに関する研究:HR-pQCT を用いた健常人コホートにおける横断解析
池永 仁  ポスター NDB オープンデータを用いた長崎県の椎体骨折数の推定
渡邉航之助 ポスター 乳癌化学療法の骨密度と微細構造に対する影響
近藤 超子 ポスター 健常日本人における 25OH ビタミン D 測定値とその充足率~J-CaraT study より~
青木 龍克 ポスター FRAX と OSTA を用いた新しい骨粗鬆症検診の精度評価―長崎県コホートデータによる検証―
三溝 和貴 ポスター DISH を有する成人男性の骨密度についての検討
山口 圭太 ポスター 骨粗鬆症進行による大腿骨近位部の構造変化―献体遺体を用いた皮質骨微細構造解析―
向井 順哉 ポスター 大腿骨近位部の骨微細構造は末梢骨、特に荷重肢である脛骨遠位部で間接的に評価しうる

また本学会では長崎大学消化器外科の小林 慎一朗 先生と私たちの共同研究が、研究奨励賞に採択されました。

白石 和輝 研究奨励賞  胃癌に対する胃切除術による続発性骨粗鬆症の研究:HR-pQCT による骨微細構造解析

来年は帝京大学ちば総合医療センター院長、内分泌代謝内科教授の井上大輔会長のもと、千葉県の幕張メッセで開催Link されます。


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— posted by 千葉恒 at 09:27 am   commentComment [0] 

骨粗鬆症学会@金沢 -1

骨粗鬆症学会@金沢Link に参加してきました。
まだASBMRの記事が、残り3つほどアップできてませんが、先にやっちゃおう。

日本骨粗鬆症学会は近年、巨大化が進み、現在の会員はなんと1万1000人。
医師が4000人、メディカルスタッフが7000人ほどです。

そして今回の金沢の学会の参加者は、、なんと5400人だったそうです。お祭りでした。
6年前に長崎で開催Link したときは、3000人程度でしたので、倍になっていますね。

学会長は、私も仲良くさせてもらっています、三浦 雅一先生です(北陸大学 理事・薬学部教授)。
学会の会長をしながら、おそらく事務局長もやっていたと思われ、巨大学会で大変な労力だったと思います。

ランチョンの弁当が、3日間とも、とても美味しくって、これって学会では珍しいことで感激でした。
交流会も、日航ホテルでしたが、食事やお寿司やお酒がどれも美味しくて、食が記憶に残る学会でした。

あと、学会で座長をすると記念品がもらえるのですが、今回、輪島漆器のお箸で、これまたセンスよかったです。



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— posted by 千葉恒 at 09:04 pm   commentComment [0] 

トロント トラブル -2

さぁ、大変なミスをしていました。予定の日に帰国できない?かもしれません。
Youtubeで言うところの「緊急で動画とってるんですけど」みたいな感じで、先にアップします。ASBMRの記事は後で埋めます。

帰りはトロント→ワシントン→羽田 なのですが、なんとワシントンでの乗り換え時間がほとんどないことに直前に気づきました。
予約はANAのサイトでしており、そのサイトは乗り継ぎ不可能な便は表示されないシステムのはずですが、、
確認が足りませんでした。予約後に発着時刻の変更が何回かあったのですが、ちゃんと見てなかったので、その辺かもです。

で、それに気づいたのは帰国前日のオンラインチェックイン後。チェックイン完了しちゃったのがまずかったです。
よくよく見ると、予定到着時刻がボーディング開始時刻、、って無理だろ。もう頭真っ白、、(今回の旅、2回目)

これはマズイと、トロント→ワシントンの早朝(6:15)の便を新たに予約しました。それには成功。
ただ、ややこしいのは、元の便のキャンセルがどうしてもできない。
トランジット扱いになってないので、このままだと手荷物もワシントンどまりで再度チェックインが必要か。
そして、新しく取った便のオンラインチェックインもできない。直前の購入だとできないのかな、カウンターでチェックインせろって表示されてるし、、

不安がつのって、当日に現場で処理できる自信がなく、もう今晩中に解決だ!ってことで、
帰国前日の夜に、空港へ向かいました、、こんな経験、はじめてです。

カウンターでは、状況の説明が難しく、手こずりました。
こんな時はChatGPTですね。状況を英訳してもらい、これを読んでくれ、とお願いし、理解してもらいました。

そこからも長かったです。ANAで購入した複合された便を、ユナイテッドでキャンセル、リファンドするのは、ややこしかったようで、
カウンターの女性が2人がかりで、30分ほどかかりました。

その間、コールセンターに直接電話しろ、と言われて、私が電話をしたり、それがうまくいかずに、カウンターの女性が電話をしたり、
部下の黒人女性が「これはおかしい」、上司のインド人女性が「たしかに」とか言って、新たにどこかに電話をしたり、
解決したと言われて手渡されたチケットを、再度、回収されたり、、

2人ともとても親切で、最終的には、元の便をキャンセルするのではなく、私が慌ててとった新しい便を返金して、元の便を新しい便に変更してくれました。
最後にうまくいった時は、後輩女性が先輩女性とハイタッチして、その後、私もそのハイタッチに混じっていました。海外で追い込まれて変なノリになっていたな。

で、翌日、今、無事にワシントンの空港で、余裕のある乗り継ぎをしている最中です。ラウンジでこの記事をアップしようとしています。
2時間後に出発する羽田便に乗り遅れなければ、無事に帰国できる予定です。今、むちゃくちゃ眠たいんですが、安心して最後にここで眠らないようにします!

毎回、海外出張には息子や娘の何かを「お守り」に持っていくのですが、
今回は、工作好きの娘が小さい時に段ボールで作ったスマホ、ピカピカコーゲキを持っていきました(身内ネタで意味不明とは思いますが、悪い奴をやっつける機能付き)。
いろいろありましたが、体のトラブルなく、パパを守ってくれたと思います。


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— posted by 千葉恒 at 10:02 am   commentComment [0] 

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