整形外科ミーティング

朝の整形ミーティングに参加しています。
留学している放射線科は、あまりグループミーティングがないそうで、内容もどうしても整形外科と関係ない分野になってしまいがちです。
そういう訳で早速、整形外科研究グループの先生を紹介してもらい、メールのやりとりをして、参加の許可をいただくことができました。

不定期開催で、内容は、研究生の進捗発表や抄読会がメインで、今回で2回目。
今回は、抄読会で思春期特発性側弯症:adolescent idiopathic scoliosis (AIS) に関する中国の論文でした。(PMID:26579958)

思春期特発性側弯症の病態は、まだよく分かっていないことが多いですが、家族性もあることから、遺伝子研究が行われており、複数の遺伝子が発症や進行に関連していると思われています。米国での‘ScoliScore’は、遺伝子検査のことで、低スコアと高スコアにわけて側弯の進行を予測するスクリーニングテストであり、白人では一応、有用とされているようです。今回の論文は、人種が違う中国人で有用かどうかというのが一番の目的でしたが、結果は、進行が予測できないという結果でした。日本でも過去に同じような研究を行い、証明できなかったみたいです。

今回は臨床側のドクターも参加したため、ディスカッションは、特発性側弯症の検査、診断、疫学、治療などの臨床的なこと(僕のリスニングでは、日本、中国、米国ともにほぼ同じ)から、なぜ女性にそもそも多いのか、人種の違い、米国内でどこがこのスクリーニングやってるのか、本当に有用なのか、研究ディバイス、委託したカンパニーなどなど。研究専門と臨床専門からみる視点が多少違うことを実感します。

ただ、ディスカッションになると、みんな早口で、たまに脱線すると、余計に分からなくなりますね。昨年、小児整形に携わらせてもらったことと臨床に近い内容で、まだ今回はよかったですが、初回参加の内容は、基礎研究の無知に近い分野で、正直厳しかったです。
(日本語でも、他の研究分野は分からないことがあるので、当然ですが)
一番悲しいのは、みんなが笑ってる時に何で笑ったかが分からず、一人取り残された気分になる時ですかね。

でも、こういうのもいい経験と思って、今後も参加しようと思っています。

側弯症を見てこの道20年の大ベテランの先生が途中から現れて、空気がガラッと変わったんですが、その先生と最後に少しだけ挨拶してお話できました。
これも、また留学の醍醐味かもしれません。


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— posted by 白石和輝  at 10:21 am   commentComment [0] 

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