最後のミーティング

帰国前日,Sharmilaと最後のミーティングに臨みました.
追加したデータはHR-pQCTの通常の撮影部位(主に海綿骨のデータ)になりますが,すでに解析を済ませていた近位側(主に皮質骨のデータ)ほど,経時的変化はないと予想しながらデータの解析を昨日までやっていました.
以前読んだ論文に加齢性変化は海綿骨よりも皮質骨に生じやすいという記載があったからです.
一通り書き上げた近位側のみの論文の内容は大きくは変わらないと信じて(?)解析を続けました.
 
予想通り海綿骨では有意な変化はなく,1年の縦断研究では皮質骨の劣化がみられたという論文のストーリーに大きな変更はありませんでした.
そのことをSharmilaにも伝え,この内容でOKという返事をもらいました.
 
なんとかデータを追加することができましたが,この2週間は精神的にきつかったです.
精神的に追い込まれていたからか,あと数日で帰国するという実感が全くもてませんでした.
ミーティングが無事に終わっても,明日帰るというのが信じられない心境です.
明日以降もラボに朝から行って,いつもの机で論文を作成しているのでは・・という気がします.
 
きついことばっかりだったけど2年間は本当にあっという間でした.
いろいろアドバイスをしてくれたAndyありがとう.
ぼくのつたない英語に合わせるようにゆっくり話してくれたAldric,ありがとう.
訛りの強い英語でよく話しかけてくれたValentina,ありがとう.
帰国直前にデータを整理してくれたCourtney,ありがとう.
そして,UCSFへの留学を受け入れてくれたSharmila,本当にありがとうございました.
 
長崎に帰ってから後輩の先生方に苦労した経験などを伝えていくつもりです.
一旦UCSFへの留学は途切れますが,また近いうちに後輩がここに戻ってくることを信じています.

— posted by 佐田潔 at 07:48 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

感謝

帰国まで残り数日となりましたが,朝から夜までデータをまとめる作業をしています.
本当に今さらですが・・.
Sharmilaにデータを追加するように言われ,HR-pQCTグループの1人であるCourtneyに解析のプログラミングをお願いしました.
縦断研究では初回と2回目で共通の撮影部位のみを解析し,骨微細構造のパラメータを算出しています(特に橈骨ではリファレンスラインのずれが出てしまいやすいです).
このプロセスはぼくらのラボではCourtneyしかできないようで,すぐお願いしました.
週の半分ほどしかラボにいませんが,メールで連絡すると幸いにもすぐにやってもらうことができました.
 
数日後に骨微細構造のパラメータが出ていました.
有限要素解析はさらに数日かかりますが,なんとかデータだけは日本に持って帰るという最低限のことはクリアできそうということがわかり,少しだけほっとしました(Andyに解析データを送ってと日本からお願いしても,時間がかかる可能性が高いと思っていました・・).
 
しかし,実はここからが大変です.
データは被験者の番号順になっていない,BMDや海綿骨,皮質骨のパラメータ,さらに有限要素解析は別々のデータで,当然初回と2回目のデータが含まれており,Excelに整理するだけでもかなりの時間がかかってしまいます.
はじめに解析しておいた近位側のデータでは,Excelのシートで10種類ぐらいあり,それを整理するのに1週間ほどかかりました.
データの整理をしたのち,それを表にして帰国前にSharmilaにチェックしてもらうのは時間的に無理だろうとほとんど諦めていました.
 
当初は通常の撮影部位よりも近位側のみのデータを出し皮質骨の加齢性変化を論文で述べて,グループ内のスタッフからOKをもらっていたのですが,2週間前にボスであるSharmilaの一言で論文の内容を大幅に追加しないといけないという状況になってしまったので,できれば帰国前に2人でミーティングをして論文の方向性を確認しておきたいと思っていましたが,時間的に厳しいと覚悟していました.
 
しかし火曜の夕方にCourtneyから「有限要素解析まで終わってたよ」とメールが来ました.
それには被験者の番号順に整理されたExcelデータが添付されていました.
単に番号順に並び変えただけでなく,必要なデータのみがExcelシート1枚にきれいに整理されていました.
ぼくに時間がないことをCourtneyは感じとって,きっと週末にやってくれたんだと思います.
本当に余裕がない状態でずっとやっていたので,涙が出そうでした.
 
帰国まで残りわずかですが,表を作成しSharmilaやAndyのチェックを受けて帰国できそうです.
2年間研究や日常生活などいろんな人に助けてもらいましたが,最後もCourtneyに助けてもらいました.
感謝,感謝です.
Courtney本当にありがとう!!!

— posted by 佐田潔 at 09:41 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

卒業旅行③

卒業旅行の最後はイエローストーンとグランドティートン国立公園に行ってきました.
論文の目処が立たない状況だったので直前までキャンセルするつもりでしたが,長尾先生から「絶対に行くべき」とアドバイスをいただき思い切って行ってきました.
 
飛行機を乗り継いでイエローストーン国際空港へ到着し,すぐにレンタカーを借りてイエローストーンへ向かいました.
道路の両端にはまだ雪が残っていましたが,思ったほど寒くはなかったです.
間欠泉とエメラルドブルーの泉(グランド プリズマティック スプリング),なかなかの迫力でした.
<"http://http://www.visitwyoming.jp/yellowstone/Link ">
気温がまだ低くて湯気が立ち上り,泉の全体を見渡すことはできませんでした.
 
翌日は南下してグランドティートン国立公園に向かいました.
遠くから見る山並みも綺麗でしたが,徐々に近づいていくと山の麓から急に山がせり上がっているようで,不思議な感じがしました(写真を参照してください).
山は麓からだと2000mぐらいあるらしいのですが,今まで見たこともない風景でした.
<"http://http://www.visitwyoming.jp/grandteton/Link ">
 
あまり時間がなく,のんびり過ごすことはできませんでしたが,アメリカの自然のスケールを肌で感じることができました.
これから留学生活を送られる方(現在留学されている方)は早めに国立公園への旅行に行っておくことをお勧めします.
アメリカ生活の最後を感慨に浸りながら・・と考えていましたが,予想以上にバタバタしながらの旅行になってしまいました.
 
IMG_2084
@イエローストーン国際空港
IMG_2089

IMG_2117

IMG_2157
車の横を歩くバイソン
IMG_2138
遠くから眺めるティートン連山
IMG_2142
麓の湖から見上げると・・

— posted by 佐田潔 at 10:55 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

最後のSF研修

今年度第2班の先生方がSFに来ています.明島先生と山口先生です.
今までと違うのは,この研修がぼくにとっても最後になるということです
外傷をメインにしているGeneral Hospitalでのカンファや水曜朝の勉強会,そして観光・・.
どれも最後になると思うと感慨深いはずなのですが,現時点で研究結果をまとめて帰国できるのか不透明で,とても余韻に浸る状態ではなかったです.
 
研修ではミニレクチャーと称して,文献の検索と管理などを研修医の先生に伝えました.
留学先で苦労してしまった原因が,大学院生の段階でも効率のいい文献検索などができていなかったことが挙げられ,後輩の先生方には同じような失敗をしてほしくないという思いがありました.
 
金曜日にはUCSFとスタンフォードの先生方との勉強会と食事会に参加しました.
当初は帰国直前で余裕がなく,参加を見送ろうと思っていましたが,清水先生のアドバイスで参加するようにしました.
研修医の2人にとってもいろいろな先生方から研究や留学の話などが聞けて,非常に有意義な時間になったようです.
少しバタバタしていましたが,行ってよかった(ぼくも最後のあいさつができたので)と思っています.
 
ずっと天気がよくて,霧が出ることもなく観光にはベストの1週間でした.
2人にとってもですが,ぼくにとっても最後のサンフランシスコ観光としていい思い出になりました.
 
IMG_2044
コイトタワー
IMG_2045

— posted by 佐田潔 at 10:20 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

卒業旅行②

実は渡米してからヨセミテに行っていませんでした・・.
車で行けるので時間があるときにと思って後回しにしていたら,帰国直前になってしまいました.
 
ヨセミテ国立公園の存在を知ったのは2014年にup dateされたMac OS Xの新しいバージョンが出た時でした.
大きな岩の画像をみてその迫力に興味がわき,ネットで調べてみるとサンフランシスコから比較的近いところに国立公園であることを知りました.
そして,もし行ったら自分で撮影したヨセミテの写真をMacの壁紙にしようと考えていました.
 
平日の夕方に出発したのですが,渋滞に巻き込まれ5時間半ぐらいかかって予約していたロッジに到着.
翌日早朝からさらに1時間ほどかけて公園内に到着しました.
本当にMacの壁紙にある風景が広がり,断崖絶壁の巨大な岩が辺りを覆い囲うように立ちはだかっていて,その迫力に圧倒されました.
そこから流れ落ちる滝は轟音と水しぶきを撒き散らしていて,滝壺の近くまで行ってみましたがビショビショになりました.
 
Mac用の壁紙の写真ですが,頻繁に車を停めて気になる風景を撮影しました.
一番気に入った風景は川(マーセド川)とEl Capitanが見渡せる場所でした.
雲でできた影が,El Capitanに映し出されて日が当たっているところとのコントラストに見とれてしまいました.
30分ぐらいそこでぼーっとしていました.
 
ここ数日は精神的に参ってしまっていましたが,マイナスイオンを浴び,大地のエネルギーをもらって,ずいぶんリフレッシュできました.
サンフランシスコ滞在もあと2週間を切ってしまいましたが,諦めずに論文を作成しようと思います.
 
IMG_1995

IMG_2026
El CapitanとFit(愛車との遠出もこれが最後でしょう)
 
IMG_2031
Macの壁紙にします(左がEl Capitan)

— posted by 佐田潔 at 11:23 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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