11月20日から11月22日まで韓国の馬山にあるMurup Hospitalに行ってきました.
この病院で,米倉先生が脛骨顆外反骨切り術 (TCVO)のLive surgeryをされるとのことで,そのかばん持ち 兼 助手として連れて行ってもらいました.TCVOは長崎発祥の術式であり,近年,日本の各地で注目され始めています.
馬山は釜山から車で30分くらいのところにあります.Murup Hospitalに到着すると,病院の玄関にデカデカとLive surgeryの広告が貼ってあり,「A. Yonekura」の名前が!
Murup HospitalはDr. JungのPrivate Hospitalで,ここで毎年,Live surgeryを行っており今回で8回目を迎えました.Dr. Jungの専門は膝関節で,今まで7000例以上のTKAをされたそうです.
韓国に着いた日の夕方に高位脛骨骨切り術(HTO)の手術見学をさせてもらい,HTOの術中合併症の一つであるLateral hinge fracture (LHF)を起こさないための工夫を教えてもらいました.また,LHFは,術中の透視や術後X線ではわからないこともあるので,術後5日目にルーチンでMRIを撮影しているそうで,とても参考になりました.LHFの発見には,CTよりもMRIの方が感度が高いとのことでした.
そして,翌日,いよいよLive surgeryの日.
米倉先生には手術に集中してもらうため,手術手順などの説明は僕がすることになりました.手術手順を前日までに英訳し,暗記していきました.前日の飛行機の中で秋田大学の斎藤先生にチェックしてもらったおかげで,内容をよりわかりやすく変えることができました.(斎藤先生,ありがとうございました!)
Live surgeryの枠は1時間30分と限られており,海外で手術をする,しかも今までに経験したことのないLive surgeryという重圧の中でしたが,米倉先生はいつも通りの落ち着いたメスさばきでした.TCVOにHTOを追加するというやや複雑な手技になりましたが,手術は無事に終わりました.
用意していった原稿の1/4も話すことができませんでしたが,TCVOの手術について,韓国の先生たちにも理解していただけたかと思っています.
貴重な経験をさせていただいた,Dr. Jung,米倉先生,そして応援してくださった日本から参加された先生方,本当にありがとうございました.
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