噂に聞いていた「カルテ書きは録音」ですが、この病院では一部のみでした。
アメリカでは医師はカルテ書きをだらだらせずに、診察後に所見をレコーダーに録音すれば、
事務の人が活字に起こして(ディクテーション)、カルテに書いてくれると聞いていました。
この病院では予算の都合から診察所見などは手書き、重要書類のみがディクテーションとのことです。
方法としては、ディクテーション室に内線をかけて、電話口で話すだけです。
でも、これって難しそうですよね。話があちこちに飛んだり、同じこと何回も言ったりしそう。
このブログですら、どんだけ校正しているか。。あっちにつなげて、こっちを消して、、
アメリカの医学教育では、医療情報を説明するテンプレートがしっかり決まっていて、
その順序で話すトレーニングを常にしてきているので、プレゼンが身に付いていて上手です。
外来で面倒な「紹介状の返事」ですが、これはディクテーションです。
クリニックとは医療情報がネットで共有されていて、わざわざ手紙で送らずともネットで見ることができます。
アメリカらしいと思ったのは、
まずは人種に関することですが、英語をほとんど話せないヒスパニックの患者さんがいて、
途中でどうにもらちがあかなくなって、医学生が通訳機(下の写真)を持ってきました。
別部屋にいる通訳者を介して、会話をすることができます。
よく聞いた薬の名前と言えば、やはりオキシコドン(オキシコンチン)です。
日本では病院でしか処方できないNSAIDsでも、アメリカでは薬局で普通に買えるので、
それ以上のものとなれば、やはりオピオイドになるのでしょうか。
アメリカ人のオピオイド漬けは噂には聞いてましたが、かなりのものです。
普通の運動器疾患でも、モルヒネ常用者多数です。
骨盤骨折後の通院患者が、モルヒネ900mg(+ハイドロモルヒネのレスキュー)を内服してましたが、
後で調べたらMSコンチン(60) 15錠分??飲み過ぎですよね。。
あと、やはりアメリカって感じたのは、HIVですね。
日本では滅多にお目にかかりませんが、たかだか十数人見学した中にHIV治療中の患者さんがいました。
あとは、超肥満。これまた日本ではお目にかかれないような「超超肥満」の方がたくさんいます。
何が痛みの原因ですか?って、それが原因だろ!言いたくなるところです。
以上。
自分の世界がまた少し広がったような気がして有意義でした。
「定期的に来てみたら?」と言われて、いい機会なのでそうしようかと思っています。
ラボのミーティングより、この病院でのディスカッションがはるかに理解できるで、
臨床で留学するのも楽しそうだな、、と正直思いました。
おそらくここで書いたことは、臨床で留学された諸先輩方が見てきたことと同じで、
「アメリカあるある」だったんじゃないかと思います。
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