NIHの大物

今日は午前中にNIHLink の大物が来ていて、その人にアピールする会がありました。

NIHはアメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)のことで、
アメリカのすごい研究所で、ウィキペディアをまとめると
27の施設で構成。ノーベル賞受賞者は100人以上。
年間の予算額は250〜300億ドル(2.5兆円?!)で、その8割が研究機関への助成金。
とのことです。

彼女、McGowan 氏は、その施設の1つ、NIAMS(National Institute of Arthritis and
Musculoskeletal and Skin Diseases:国立関節炎、骨格筋、皮膚疾患研究所)のDerectorで、
NIH助成金に影響があるらしく、教室をあげてアピールすることとなりました。

朝10:00にミーティングルームに全員集合し、彼女を迎えます。
教授のSharmilaが、この教室が取り組んでいる研究をプレゼンします。

その後、その大物が、僕たちに質問を投げかけます。
明らかに頭の切れる人。現在の医療における医用画像は高価すぎないか、
患者の健康のために本当に必要なのか、みたいなことを提議して、
どうも婉曲的に、あなた達は高価な機械とPCで画像遊びをしていないか、
というところまで意図していたと思います。

多くのスタッフが、自分たちの研究の正当性を主張します。
早期発見のデバイスとして発展させている。
Translational researchLink だけではイノベーションは育たない。などなど。

このミーティングを通して、研究者側は、
お金を出す側が「研究の臨床的意義」を強く求めていることを知ります。
無駄な研究や、研究のための研究を減らしたいのだと思います。

その後は、スタッフからその大物への質問タイム。
面識を作りたい、自分を売り込みたいような側面もあります。

アメリカでの研究はグラント(助成金)がすべてです。
ここから研究費用も人件費も全て捻出されます。相当な意気込みを感じました。

僕の留学の目的の1つは、アメリカの研究システムを知ることです。
特にお金に関しては、日本とだいぶ違います。
日本でも応用できるいいものがないかを模索しています。


— posted by 千葉恒 at 04:31 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

UCSFキャンパス

最近職場では、CT撮影をしているか、自分のデスクで画像解析をしています。

CT撮影はチャイナベイスンLink と呼ばれている隣のキャンパスまで骨を持って行って撮影しています。
留学先を悩んでいた数年前、UCSFのホームページでこのキャンパス名を見て、
UCSFは中国にリサーチセンターを作ったのか、と本気で勘違いしてました。
SFジャイアンツのホームであるAT&Tパークの真どなりにあります。

僕のデスクがあるキャンパスはミッションベイLink と呼ばれるキャンパスで、
サンフランシスコ湾に面した埋め立て地にあり、UCSFの新しい施設がどんどん建設されているエリアです。
現在はリサーチ関連の施設が多いのですが、最終的には病院機能もここに移す予定Link のようです。
UCSF以外のマンションなどもいろいろ建設されています。

UCSFはサンフランシスコの市街地に立地しており、大きいキャンパスが1つあるわけではなく、
小さめのキャンパスが市内に点在した形で構成されています。

医学に特化した大学なので、それぞれのキャンパスはいわゆる大学病院で、
医師や医学生、研究者だけ構成されているので、総合大学のように人もそんなに多くはいません。

現在のメインのキャンパスはパルナサスLink と呼ばれているところで、
小高い丘の斜面に無理矢理建てたような大学病院です。長崎大学病院とちょっと似てます。

各キャンパス間には無料シャトルバスが走っており、それぞれに色がついており、
僕が以前住んでいたアパートの近くにあったキャンパスから、職場のミッションベイまでは、
僕の気分通りブルーのシャトルが走っており、それに乗って通勤していました。
最近はグリーンに乗って骨を運ぶ日々です。


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shuttlemap



— posted by 千葉恒 at 01:30 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

日本町ストリートフェア

相変わらず週末は楽しいです。
土曜はNihonmachi Street Fair に行ってきました。

アメリカは歴史の浅い移民の国なので、基本的には全てが偽物で(相変わらず口が悪くてすみません)、
日本やヨーロッパで楽しめるような、歴史的遺産や建築、食文化の類いは全く期待できませんが、
その分なのか、エンターテインメントに注ぐ力はすごいものあります。

スポーツ(MLB、NBA、NFL、NHL)、ミュージカル、ショー、カジノ、ディズニーワールド、、、
そして、とにかくフェスティバルが多い。

大小含めると毎週末5〜20近くのフェスティバルやイベントがサンフランシスコだけでも開催されています。
Nihonmachi Street FairLink は小さい方のフェスティバルで、
今回は、Japan Townに用事があったので、ついでに参加してきたって感じです。
ちなみに Japan Town 最大のお祭りは、春の「桜祭りLink 」だそうです。

通りをホコテンにして、ステージが2つ設置されています。
この祭りのコンセプトはアジアンアメリカンの祭典のようで、
ロックバンドや、ハワイアンダンスなどが、披露されていました。
その間には、例によってBBQの店と、アジアっぽい小物屋さんが並んでいます。

その後は、ダウンタウンでお買い物です。

ご存知の方も多いかと思いますが、アメリカのいくつかの公衆マナーは最悪で、
その1つは、買い物をするときに商品を開けたり、そのまま散らかしたりすることです。
今日見たそれはひどかったので、写真におさめときました。
こちらで買い物するときは、ヒビが入っていたりするので、よくチェックしてから買うようにしています。



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— posted by 千葉恒 at 12:30 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

4th street

今日は夕方にダウンタウンにちょっと用事があったのでクルマででかけてきたのですが、
その帰り、僕のアパートは4th streetという通りにあるので、ダウンタウンから4th streetに入って運転していたら、
モスコーニ コンベンションセンターLink という、サンフランシスコ最大の会議場が目に入ってきました。

ここは8年前に、僕の留学への強い希望を決定づけた場所です。
僕のアパートと同じ通りにあったなんて、気付きませんでした。

このコンベンションセンターは、世界最大の学会であるアメリカ整形外科学会(AAOS)Link がよく開催される場所です。
8年前、当時医師3年目で、研修医を終えて長崎労災病院に勤務していた僕に、
研修医時代の上司である米倉先生から、SFで開催されるAAOSに行かないか?と、お誘いの電話がありました。

AAOSの存在すら知らなかったのですが、小西先生に快諾をいただき参加してきたところ、大変な刺激を受けました。
会場のあまりのデカさに感動したり、1枚刷りポスターなどのプレゼンのうまさに感心したり、
当時、日本ではあまり知られていなかった metal on metal 表面置換型 Hip ArthroplastyLink を知ることができたり、、

米倉先生の発表があったのですが、会場からの質問を席で聞いていて、僕には全く聞き取ることができず、
「このままではいけない!」と強く思ったことを、今でも鮮明に記憶しています。
その時の質問は今でも動画で残していますが、さっき聞いてみたところ、全くわかりませんでした。
完全にアメリカ白人のレロレロしたタイプの英語で、僕が嫌いなやつです。

この時の経験がきっかけで、その3年後にシカゴのAAOSで発表を試み、ひどく挫折。
さらにその5年後の今、こうしてサンフランシスコで留学をしています。

当時の写真です。僕にとっては、当時の思いがこみ上げてくる写真です。
僕のアパートやラボと同じ通りにあったのは、何かの縁かなと思います。

MOSCONESOUTH


MOSCONEWEST1


4TechnicalExhibit




— posted by 千葉恒 at 12:18 pm   commentComment [3]  pingTrackBack [0]

プレゼン日決定

ついに僕の研究のプレゼン日が決まりました。

ラボ内のミニグループ(7人くらい)では、約二週おきにミーティングを開き、
研究の中間報告などをしているのですが、
来週の金曜は、僕がここで始めた研究について発表することになりました。

発表自体は、どうにかなりそうな気がします。
自分の研究の理論や技術には自信がありますし、
英語のスライドを作っておけば内容はわかってくれそうです。

ただ、発表中にガンガンしてくる、あの質問。
なんて言ってるか全くわからないし、
わかったとしても、言いたいことがうまく言える気が全くしません。。

まぁ、日本人研究者の誰もが通ってきた道ですし、
これができるようになりたいから留学にきたわけですし。
英語の練習と思ってがんばります。

最近、職場での自分のあまりの会話量の少なさに、少し落ち込み気味です。
同僚が時々周りでしている世間話は、相変わらずほとんど聞き取れません。
黙々とパソコンに向かう一日に、時々かなしくなります。

明日も一人黙々とパソコン作業か。はぁ〜〜〜。
何だか暗くてすみません。楽しくなる日が来ると信じてます。
奥さんと日本人仲間の存在に救われる日々です。

— posted by 千葉恒 at 02:23 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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