ASBMR@アトランタ-1

ASBMR(米国骨代謝学会)出席のため、アトランタに行ってきました。

今年は長崎大学から7演題(6ポスター、1オーラル)の発表です。
- HR-pQCTの精度に関する研究(千葉)
- HR-pQCTの撮影方法に関する研究(岡崎)
- HR-pQCTによる男性骨粗鬆症の研究(佐田)
- HR-pQCTによる肘の撮影法に関する研究(千葉)
- HR-pQCTによる野球肘の研究(佐田)
- HR-pQCTによる骨折治癒の研究(横田)
- 皮質骨用QUSのHR-pQCTによる検証試験(千葉)

この業界で、少しずつ長崎大学のことが知れ渡っていっているようなリアクションがあり、嬉しいですね。


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— posted by 千葉恒 at 07:11 am   commentComment [0] 

顎骨壊死

骨粗鬆症の代表的な治療薬であるビスホスホネートの、稀な副作用として、顎骨壊死というものが添付文書に記載されています。

これを過度に心配して、骨粗鬆症の治療を望まない人がいます。「顎骨壊死」って名前が怖いですよね。
また、歯科治療の抜歯をきっかけに発症することがあり、抜歯を予定された際に、骨粗鬆症の薬が止められたりしています。

つい先日、医科と歯科の5学会(日本骨粗鬆症学会、日本骨代謝学会、日本歯周病学会、日本歯科放射線学会、日本口腔外科学会 )からポジションペーパーLink が発表されましたが、それには、この間違った状況を是正するような内容が盛り込まれています。

僕的には要点は2つで、患者さんからの質問にどう答えるかです。

1)骨粗鬆症の薬を飲むと顎骨壊死になるの?

骨粗鬆症の薬が顎骨壊死を引き起こすかどうかは、まだわかっていないです。
骨粗鬆症の薬を飲んでない人たちにも発症し、その発症率はほとんど変わらない、とも言われています。
何しろ発生率が低いので(1人/1〜10万人)、そして、それと比べると骨折の発生率の方が高いので、リスクとベネフィットを考えると、骨密度が低い人は薬を飲んでいた方が安全です。

2)抜歯をするので骨粗鬆症の薬を中止した方がいいですか?

休薬することで、顎骨壊死の発症リスクを下げるエビデンスはないです。
むしろ、休薬して2〜3ヶ月まってから抜歯をすることの方が危険ですよね。
抜歯の原因となっている歯科疾患が、その間悪化するわけですから。

そもそも、顎骨壊死の診断基準が不可解で、
1)口腔内に顎骨が8週以上露出する状態で、2)癌や放射線治療による骨病変が除外され、3)ビスホスホネートまたはデノスマブを内服していれば、
診断されるそうです。

これ、おかしくないですか?
因果関係は不明なまま、ビスホスまたはデノスマブを内服していればそれが原因ってことですが、他の理由で発症しているかもしれないし、、
ビスホスは多くの人が飲んでいる薬で、だったら、胃薬とか降圧薬とかが原因かもしれない、なんて言いがかりも言えそうなくらい。

— posted by 千葉恒 at 10:29 am   commentComment [0] 

講演会@大村

昨日は、生まれ故郷の大村市で講演会をさせていただきました。
宮小路という町に10歳まで過ごし、10年ほど前には医師として2年間を過ごした、思い入れのある土地です。

今回も、骨粗鬆症の臨床とHR-pQCTについて、思う存分、話をさせてもらいした。
多くの同門の先生方、内科や外科の先生方、以前一緒に働いていた大村市立病院のみなさんに
見に来ていただいて、嬉しかったですね。

今回1つ議論になったのは、新しく出た「顎骨壊死」のポジションペーパーについてです。
この件は、文章が長くなりそうなので、後日また、書きたいと思います。

貞松病院の角先生より、HR-pQCTについて興味深い質問もいただきまして、
骨挫傷やシンスプリントの経過をこのCTで見てみたら、という面白い研究テーマをいただきました。
ぜひやってみたいですね。

座長の土井口先生、県央整形外科懇話会の岡崎先生、橋口先生、本川先生、貞松先生、宮崎先生、
大変楽しいディスカッションをさせていただきました。誠にありがとうございました。

会の準備にご尽力いただいた旭化成ファーマの安田さま、ご苦労様でした。今後とも宜しくお願い致します。



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— posted by 千葉恒 at 05:34 am   commentComment [0] 

オダナカチブ

サンフランシスコの友人からメールがあり、
骨粗鬆症の業界的には、大ニュースが飛び込んできました。

新規治療薬、Odanacatib(オダナカチブ)についてです。
http://www.mercknewsroom.com/news-release/research-and-development-news/merck-provides-update-odanacatib-development-programLink

本当でしょうか?衝撃を受けている人はたくさんいると思います。
僕も期待していただけに、かなりショックです。。

— posted by 千葉恒 at 04:36 am   commentComment [0] 

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