軟骨解析+動作解析

今日は朝から、学会の予行会がありました。

2演者のうちの1人は、運動(60分ランニング)前後での膝軟骨の水分量の変化を調べる、という内容で、
もう1人は、ACL断裂術後の膝異常運動と軟骨変性の関係を調べる、という内容でした。

ここの教室が力を入れている研究の1つは、MRIによる関節軟骨評価です。
現在、世界的に用いられている軟骨の評価法Link は、
- 形態(厚みや体積)の評価には、グラディエントエコー法の脂肪抑制T1強調画像(SPGRなど)が、
- 変性の評価には、T2 mapping や T1ρ(「ロー」と読みます)mappingが、主流となっています。

長崎大学病院も含めて、日本の多くの大学病院ではSPGRやT2mappingをすることができます。
長崎で撮影した僕の膝のSPGR像をアップします。
T1ρmappingに関しては、日本でもできる施設はありますが、まだそう多くはないと思います。

もう1つ、UCSFが力を入れているのは、動作解析です。
10台のVICONとフォースプレートを備えた動作解析室Link が、
UCSF附属の整形外科病院(Orthopaedic InstituteLink )に新設されています。
それに伴って、当教室は放射線教室でありながら、PTの研究員が徐々に採用されていってます。

実は、これと同レベルの動作解析施設が、長崎大学の本学キャンパスにもあります。

アメリカに来る前から実はわかっていたことなんですが、、
UCSFと同等のことは、長崎でもある程度はできるんですよね。
おそらく同じようなことが、他の分野の研究室でも言えると思います。
ただ、日本ではそれを生かしきる時間がない。サポートするシステムがない。もったいないです、、

細かく言えば、現在、長崎でできないことは、僕の知る限りでは
MRI T1ρとHR-pQCTと7T-MRIぐらいだと思います。
これらも将来、導入の可能性があるかもしれませんので、よく見学しときたいと思います。

UCSFでは、これらMRI軟骨解析と動作解析を組み合わせて、いろいろな臨床研究を進めており、
内容的にはわりと普通な、どこかで見たことあるような研究テーマが多いです。
(基礎研究に関しては非常に新しいテーマに取り組んでおり、その原理を聞いていても理解不能です。)

予行会を含めて、会議中は常に自分に突然ふられないかにビビっており、”Ko”と呼ばれているので、
"cool"にも反応しますし、"call"にも、"core"にも、同僚の"Cory"にも、「こ」のつくすべてにビクッと反応してます。。

fig12-2



— posted by 千葉恒 at 01:10 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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