英語論文の書き方−3

最後に投稿ですが、論文をどの医学雑誌に投稿するかも大きな問題です。
この手の話は詳しい人はめちゃくちゃ詳しいですが、僕はそんなに知っている方ではありませんので、参考までに。

雑誌の種類や性質を知らない頃は、どこに投稿すればいいかわからないものです。
ひとつの目安ですが、自分の研究に関する過去の文献を検索しているときに、必ず雑誌の一定の傾向があるはずです。
検索していて「またこの雑誌だ」というのがよくあります。
それがすなわち、自分の論文を投稿するのにふさわしい雑誌ということになります。

難易度は、一般的にはインパクトファクター(IF)で決まると思います。
ただ、実際にはIFは低いけど、採択率は厳しい雑誌もありうると思います。

IFをまとめているサイトはいくつかあるようですが、Medical Journal Impact Factors 2012Link というサイトを参照にして下記にまとめてみます。

臨床系の最高峰は、New England Journal of Medicine の 53.298 と、Lancet の 38.278 です。
今の僕にとっては異次元ですが、将来は狙いたいです。

外科分野のIFは一般的に低く、整形外科分野では最も高いものでもOsteoarthritis and Cartilage の 3.904です。しかし、整形外科分野で実際、最も権威があるのは、Journal of Bone and Joint Surgery で、IFは3.272です。

僕の専門である関節外科が投稿しそうな他の雑誌は、American Journal of Sports Medicine が3.792、Arthroscopy 3.024 で、Clinical Orthopaedics and Related Research 2.533 や、Acta Orthopaedica 2.168 なども有名です。
サンフランシスコの留学仲間はSpineの専門が多いので、タイトルがほぼ同じの、Spine 2.078 と Spine Journal 3.29 の違いを聞いておきたいと思います。

整形外科の研究は、リウマチ科や内分泌科、放射線科、腫瘍、小児、感染などの分野にも投稿されます。
リウマチ科では、Annals of the Rheumatic Diseases 8.727 が最も高いですね。
放射線科の分野では、Journal of Nuclear Medicine が 6.381ですが、実際最も権威があるのは、Radiology 5.726 だと思います。

骨代謝学や骨粗鬆症などは、内分泌学の範囲に入っていて、最も権威があるのは、Journal of Bone and Mineral Research 6.373 だと思います。他、Osteoporosis International 4.58、Bone 4.023 も有名です。この辺は僕の研究フィールドですね。

医学雑誌ってすごくたくさんあって、アクセプトされるかはほとんど、エディター、レビュアーとの相性(と、その時の彼らの精神状態)に依存しますので、順に投稿していけばいつかはアクセプトと信じています。



— posted by 千葉恒 at 11:41 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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