画像解析を学ぶためにUCSF放射線科に留学していますが、臨床では関節外科と骨折治療に興味を持っているので、帰国前に見ておこうと思った訳です。
まず驚いたのはUCSFメディカルセンターのオペ室の数。稼働しているオペ室を数えてみると26室ありました。いいなぁ。
このたくさんのオペ室を使って、うまく「斜め出し」をしています。1例目が終わった頃には2例目の麻酔が終わっていて、術者だけが移動してすぐに執刀していました。今日の場合、THA、THA、TKAの3例が12:30には終わってました。
ファカルティー医師それぞれが、週に1日オペ室を使用できて、Dr. Vailの場合、火曜日に2室を使用して4〜6例の手術(主にTHAとTKA)を、フェローとレジデントの3人でしています。一日5例はこたえるでしょうが、週に1回のオペ日だけで、年間200例ちかく手術をすることになります。これは効率的ですね。
THAの対象は、一次性OAが多く、DDHによるOAもいますが程度が軽く、日本と比べると難易度の高くない患者がほとんどのようです。40歳代でも普通に人工関節をしています。アメリカあるあるですが、手洗いはややいい加減に見えます。アプローチは後方が主流です。術直後のXpは見ません(なぜ?)。術後はスポーツも許可してます。
TKAは、PSが主流で、デピュー社と親密らしく、ギャップテクニックのための新しいデバイスを見せていただきました。
以前から聞きたかった、米国のMDのリサーチへの考え方を、いくつか質問したのですが、やはり基本的な考え方は、コラボする(=やらせる)ということでした。学生を使ってベーシックスタディをする、アシスタントを使ってクリニカルスタディをする、メーカーを使ってインプラントやデバイス開発をする。。
日本の、MD自身が手作業して、それこそウェットラボで作業したり、画像を計測したり、というのは、おそらくは理解されないかもしれませんね。それぞれ善し悪しがあるので、いいところを日本に持ち帰りたいなと思ってます。
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