図1はTCVOのシェーマです。
Aが術前で、左膝は高度に内反変形し、内側の関節裂隙は狭小化し、外側の関節裂隙は開大しています。
そこにL時型の骨切りをし、外反矯正します。
Bが術後で、骨切り部には骨移植をし、骨片はロッキングプレートで固定しています。荷重線は外側関節に移動し、亜脱臼していた外側関節が適合しています。
Cが抜釘後です。”外側関節で荷重している感”が出ています。
TCVOの利点は、外側関節の整復、結果として得られる、両側関節での荷重、および、関節安定性の改善です。
他の利点としては、骨切りが外側関節に及んでいないため、術後の荷重への強度があり、また、スクリューは必ずしも外側関節まで挿入する必要もありません。
図2は、TCVO開発の背景として示した、1980年代のドーム型HTOの症例です。
荷重線は外側に移動させたはずなのに、”外側関節で荷重している感”がありません。
HTOの目的は、荷重の外側関節への再配分ですが、それが得られていない感じがしますね。
このままここで、長々と論文を書いてしまいそうですが、また次回。
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