Phase-Contrast CT

毎月行われているHR-pQCTのグループミーティングがあり、今回はPhase-Contrast CTに関する勉強会でした。
骨だけでなく、関節軟骨と靭帯を撮影したCT画像が非常にインパクトがあり、興味深かったです。
 
通常、臨床の現場で使用されているCTはX線吸収率の差で画像が構成されています。
人体の主成分である水を基準にして、密度が小さいもの(空気や脂肪)はX線吸収率は低く、逆に密度が大きいもの(骨や筋肉)はX線吸収率が高くなります。
骨をみるにはX線、CTは適しているのですが、靭帯や腱、半月板などの軟部組織はX線吸収率に大きな差がなく、通常のCT撮影法では描出が困難です。
 
一方、Phase-Contrast CTでは位相(phase)シフトを用いて画像化されます。
X線が被写体である生体組織を通過したあとではX線の波にブレが発生します。
このブレを位相シフトとよび、これを利用して画像を構成したものがPhase-Contrast CTとなります。
   
現時点では臨床応用に向けて日々研究がなされている段階です。
 
通常、靭帯や半月板などの軟部組織はMRIの信号変化として評価がなされていますが、形態そのものを画像化している点ではPhase-Contrast CTの方が優れているのではないかと思います。
 
下の画像はPhase-Contrast CTで撮影された軟部組織や関節軟骨です。
<"http://http://www.researchgate.net/publication/262306072_Cartilage_and_Soft_Tissue_Imaging_Using_X-rays_Propagation-Based_Phase-Contrast_Computed_Tomography_of_the_Human_Knee_in_Comparison_With_Clinical_Imaging_Techniques_and_HistologyLink "> 
 
いままで見えなかったものが見えるというのは本当に感動的です。
初めてHR-pQCTで骨梁を見たときと同じぐらい今回も感動してしまいました。
 
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Phase-Contrast CTでの正常関節軟骨
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変形性関節症の関節軟骨

— posted by 佐田潔 at 09:01 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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