JOSSM Traveling Fellow

JOSSM(日本整形外科スポーツ医学会)のUSA Traveling Fellowの先生方がSan Franciscoに来られました。
こちらではUCSFのOI(Orthopaedic Institute)という関節鏡やスポーツ外傷をメインにしている病院を見学されるようです。
3人の先生方ははじめにAOSSM(アメリカ整形外科スポーツ医学会)に参加され、その後San Francisco、LA、シカゴなどをまわられる予定とのことでした。
今回は長尾先生に声をかけていただき、先生方と食事をする機会に恵まれました(長尾先生、いつもありがとうございます)。
 
USA Traveling Fellowは5年前ぐらいから始まり、毎年3人の枠があってアメリカで最先端のスポーツ医学が見学できるために、かなり倍率が高いそうです。
1次の書類審査と、最終選考では英語でのプレゼンテーションと面接が課されるとのことでした。
『2017Fellow募集のお知らせ』<"http://http://www.jossm.or.jp/news/2017jossm-file/2017jossm-usa_boshu.pdfLink ">
 
慶友病院から来られた古島先生のお話が興味深かったです。
慶友病院は肘の手術だけで年間300例を誇り、多くのプロ野球選手やトップアマの肘を手術している病院です。
古島先生によると、野球選手を診察する場合、ピッチングでの骨盤の前傾をチェックされているとのことでした。
 
野球の現場でも10年ぐらい前から注目されるようになった話題です。
日本人は生活スタイル(農耕文化や和式)の影響もあり、猫背+骨盤が後傾している割合が欧米よりも圧倒的に多いと聞いたことがあります。
野球だけでなく、いろいろなスポーツで骨盤を前傾させたパワーポジション(スクワットの姿勢)がもっとも体幹が安定し、力が出しやすいと言われています。
逆に骨盤が後傾してしまうと、重心を保つために猫背になりやすく、投球時に肩甲胸郭関節での肩甲骨の内転が不十分になる、さらにスムーズに体幹を回旋できないなどの弊害が生じると、先生はおっしゃっていました。
 
この骨盤前傾の重要性に関しては、今までネットや本からの知識だったり、お世話になっている県立高校の野球部の先生から教えていただいたものでした。
しかし、多くのプロ選手を診察されている古島先生からそうしたお話を聞き、スポーツの現場と医療現場の情報が一致していると実感でき、非常に有意義でした。
 
さらに古島先生にはHR-pQCTで撮影した野球肘の解析について個人的にご相談させていただきました。
来月一時帰国して再解析をしようと決めたものの、どうやって解析するのがベストか悩んでいました。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
先生には肘頭の疲労骨折の分類などもスライドを使って詳しく教えていただきました(たぶん2年前に梶山先生が抄読会で発表された論文だったのではと思います)。
野球肘の権威でいらっしゃる先生と、このような形でお会いすることができ、これも留学の魅力だなと強く感じました。
 
いつかぼくのこのJOSSMのUSA Traveling Fellowに挑戦したいと思います。
 
20160713_082912

404 File Not Found

— posted by 佐田潔 at 10:47 pm   commentComment [6]  pingTrackBack [0]

この記事に対するコメント・トラックバック [6件]

Up1. kazico — 2016/07/19@08:45:31

佐田先生!

FBでも見ましたよ。古島先生とたくさんお話しできてよかったですね。
僕も久留米大学医療センターの三井先生が慶友に留学されているときに、一度見学に行かせていただきました。肘関節の治療とともに、胸郭出口症候群の患者さんの治療をたくさんされていて、大変勉強になりました。

これを機会に、先生の研究もさらに進んでいくことと思います。
頑張ってください!

2. きよし — 2016/07/19@15:56:29

kazico 先生

古島先生には本当にお世話になりました。
いつかぼくも先生の手術を見学に行きたいなと思います。
梶山先生にもよろしくお伝えくださいと言われていました。

8月6日から2週間ほど一時帰国を予定しています。
前回の一時帰国で撮影した野球選手の肘を再度解析して、9月のアメリカ骨代謝学会でのポスターを作成する予定です。
解析方法などアドバイスをいただければと思います。よろしくお願いします。

3. えら — 2016/07/20@20:12:47

がんばってますな〜
一時帰国したとき、時間があえば飲みに行こうで

4. きよし — 2016/07/21@02:59:16

えら 先生

ありがとう。是非、H22のメンバーで♪
上戸くんとしんごちゃんは市内じゃないから厳しいかー。

5. kazico — 2016/07/21@11:01:54

お会いできるのを楽しみにしています。

例のOATS後のピッチャーの画像を2月の肘学会にどうかと考えています。
併せてお願いします。

Up6. きよし — 2016/07/21@21:02:45

kazico 先生

了解しました。
移植した骨軟骨柱の生着が骨梁レベルでわかるので興味深いですよね。
こちらの解析方法もちょっと考えてみます。
どうぞよろしくお願いします。

この記事に対する TrackBack URL:

設定によりTB元のページに、こちらの記事への言及(この記事へのリンク)がなければ、TB受付不可となりますのであらかじめご了承下さい。

コメントをどうぞ。 名前(ペンネーム)と画像認証のひらがな4文字は必須で、ウェブサイトURLはオプションです。

ウェブサイト (U):

タグは使えません。http://・・・ は自動的にリンク表示となります

:) :D 8-) ;-) :P :E :o :( (TT) ):T (--) (++!) ?;w) (-o-) (**!) ;v) f(--; :B l_P~ (QQ)

     

[X] [Top ↑]

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.1707 sec.


prev
2016.7
next
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31