米国の研究者たちは現地で大集合しているのでしょうか。羨ましいですね。
来年は行けたらいいのですが。
ハイブリットのためか、昨年のWebのみの開催と比較して明らかにWebのプラットフォームが使いにくいです。
私のPCではログインにやたら苦労しましたし、検索もすごくイマイチです。
本日、なんとかポスターをチェックしたところです。
1)経口PTH製剤
経口のPTH製剤のPhase2の結果が発表されていました。
欧米の大企業でなく、イスラエルのEnteraBioという会社から発表されている点が面白いですね。
本日の時点ではポスターだけ見れましたので速報します。代謝マーカーと安全性に関するデータです。
Oral hPTH(1-34) 2.5mgの1日1回の内服で、P1NPは1ヶ月後で平均32%増加しています。2ヶ月後は12%、3ヶ月後は10%と増加が小さくなっています(N=10)。
非常に興味深いことに、CTXは1ヶ月後で平均ー13%の低下、2ヶ月後にー10%、3ヶ月後もー16%と低下しています。
つまりマーカー上は、形成促進、吸収抑制しており、既存のPTH連日注射製剤とは異なる変化を示しています。
気になる安全性に関しては、やはり頭痛、吐き気、めまいだそうです。それらの頻度の記載はありませんでした。SAEはなかったそうです。
容量設定は、0.5mg(N=25)、1.0mg(N=29)、1.5mg (N=28)に加え、高容量:2.5mg(N=19)を追加設定したそうですが、
2.5mgで低血圧が発生したため、1.5→2.0→2.5mg漸増群(N=17)もさらに設定し、9割以上が2.5mgに到達できたと記載されていました。
明後日、月曜のオーラルで投与6ヶ月後のBMDの結果を発表するそうです。下に追記する予定です。
追記です)
BMDの結果は、現実的なレジメである、1.5→2.0→2.5mgでは、6ヶ月間の治療で、
Lumbar spineで約2%、Total Hipで約2%、Femoral Neckで約3%の増加とのことでした。
大腿骨への効果が強く、かなり不思議な結果です。
本結果の注意点としては、上記のBMD変化率は、PTHのベースラインからの変化でなく、
PTHとプラセボのベースラインからの変化の差が記載されており、普通ではない表記方法です。
来年、2022年から、この新薬とテリパラチドのフェーズ3の比較試験を始めるそうです。
もし成功したら、面白い展開になりそうです。
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