シークエンスが生まれる瞬間

7/21(木)です。

ここのラボには、新しいMRIシークエンスを考える人達がいます。
昨日は、その作業に夜遅くまで付き合うことになりました。

僕らは臨床医なので、MRIシークエンスは、知りたい情報に応じて選べばいいだけす。
半月板や靭帯を見たい時はT2スター、骨折や炎症を見たいときはSTIRなど。
彼らは骨構造、特に骨梁構造を評価できるシークエンスを開発中です。

夕方、診療が終わった後の病院に、ヒト摘出大腿骨頭を持って行き
3TMRI装置で、ある試作中のシークエンスで撮影します。
条件を変えてまた撮影し、条件を変えてまた撮影し、、
いい像ができるまで、ひたすらそれを繰り返すのです。

ワークステーションに、全くわけのわからない暗号を入力していきます。
僕は隣で見ているだけですが、時々コメントを求められます。
僕がMDであり、シークエンスのユーザーであり、
MRI骨梁構造解析の経験もあるので、コメントを求めてくれてるようです。

このラボにはMDは4-5人しかおらず、残り20人くらいは、ほとんど工学系PhDです。
彼らはプログラミングができるが、人体解剖や疾患、使用目的を知らない。
僕らは臨床的意義を知ってるが、暗号は打ち込めない。

その日は結局、既存のFIESTA-cというシークエンスより
優れた像を得ることはできませんでした。
しかし、こうやって新しいものを作るんだなぁ、といい勉強になりました。

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— posted by 千葉恒 at 03:36 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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