HTO

今回参加したセミナーのテーマであるHTOは、
高位脛骨骨切り術という変形性膝関節症に対する手術法のことです。

変形性膝関節症の手術治療には大きく3つありまして、
- 関節鏡手術:傷んでいる半月板を切除する
- 骨切り術:膝の形をO脚からややX脚にして、関節にかかる負担を減らす
- 人工関節置換術:傷んだ軟骨と骨を切り取って、人工の関節を入れる

対象となる患者さんは、
- 関節鏡手術:半月板が傷んでいて、その症状がメイン
- 骨切り術:関節の内側の軟骨だけが傷んでいて、まだ関節の動きがいい
- 人工関節:関節全体が傷んでいて、曲げ伸ばしが十分にできない
といった感じでしょうか。

何だか書きながら、患者さんへの手術説明の文章を書いてる気分になってきました。。

で、「関節鏡手術」だけで解決する患者さんは少なく、
実際的には「骨切り術」か「人工関節」のどちらかで治療することが多いです。

「骨切り術」は、名前はおどろおどろしいですが、魅力的な手術で、
痛みも軽減〜消失しますし、人工関節と比べると、関節の曲がりが手術で悪くなることも少ないですし、自前の靭帯を全て残しますのでグラグラ感も出ず、傷の大きさや骨を切る量も少ないので体にも優しいです。

今回のセミナーでは、国内だけでなくドイツやスイスからも著明な先生が来られて、
HTOだけでなく、大腿骨骨切り術や、内反骨切り術、伸展骨切り術など、色々な技を教えていただきました。

HTOを10数分で終わらせる驚異的なビデオを見ることができ、かなり衝撃的でした。。

また今回は、長崎で開発されたTCVOという骨切り術を、当科の米倉医師がレクチャーしました。
海外から来られた先生達にも、大変興味を持っていただきました。


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— posted by 千葉恒 at 05:52 am   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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