HR-pQCT 解説-3

HR-pQCT:
- High Resolution  高解像度の
- peripheral     末梢骨用の(四肢用の)
- Quantitative CT  定量的CT

3) quantitative

最後にquantitativeですが、これは「定量的」を意味します。

CTで見える白黒の濃淡は、X線の減衰値を反映しており、CT値で表されます。
CT値は、空気を-1000、水を0とした値ですが、CT値では骨密度を表現することは不可能です。
なぜならば、CT値は、全ての施設の全てのCTで、同じように値が出るものではないからです。

CT値は、CTの機種によっても異なりますし、撮影条件にも大きな影響を受けますし、
被験者の体格にも影響を受けます。

例えば、
A病院のCTで、Bの撮影条件で撮った、Cさんの第1腰椎のCT値と、
D病院のCTで、Eの撮影条件で撮った、Fさんの第1腰椎のCT値を比較して、
こちらの骨密度が高いとか低いとか言う事はできませんし、してはいけません。

HR-pQCTでは、骨画像の白黒の濃淡(X線の減衰値)は、常に正確に骨密度値に変換されて表示されます。
これはファントムによって作成されたX線減衰値と骨密度値の検量線により算出されており、
さらに、正しい骨密度値が計測できているかを、毎日のファントム撮影により常に管理されています。

ややこしい話をしましたが、とにかく
骨密度値を定量化できるCT、ということで、quantitativeという言葉がついています。


NONALNUM-44K544Kv44Oq44O844Oz44K344On44OD44OIMjAxNS0wOS0yMDguMzQuMTc-E



— posted by 千葉恒 at 08:21 am   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0074 sec.

prev
2015.9
next
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30