HR-pQCT 解説-1

HR-pQCTについて、少しずつ解説を始めたいと思います。

以前も述べたように、HR-pQCTは
- High Resolution  高解像度の
- peripheral     末梢骨用の(四肢用の)
- Quantitative CT  定量的CT
の略です。

1) High Resolution
まず解像度ですが、どのくらい解像度が高いかと言うと、今までのCTの約10倍ほど解像度が高いです。

図にあるように通常のCTは、スライス厚を最高に薄くしても0.5mm程度です。
1mmの半分ですから、これでも十分薄いと思いますが、拡大して見ると、結構ぼやた画像になります。

一方、HR-pQCTのスライス厚は0.06mm。言い換えると60ミクロンです。
1mmの1/10以下ですから、恐ろしく細かいです。

すると、骨のかなり細かい構造が観察できます。
骨は、外側の殻のような「皮質骨」と、内側の網目状の「海綿骨」から構成されています。
この網目の骨の一本一本を骨梁(こつりょう)というのですが、その太さは100〜200ミクロン程度です。
普通のCTではその画像化は困難ですが、HR-pQCTでは骨梁の描出が可能です。

すると、今までは「骨の白さが増したので、骨が増えたんだろう」としか言えなかったものが、
「ここの骨梁が増えている」とか「減っている」といった、骨の本当の変化が見えるようになるのです。

今まで見る事のできなかった新しい世界を見れるというのは、「楽しい!」以外の何ものでもありません。

このHR-pQCTを使えば、骨粗鬆症には、色んな骨の減り方がある、ということ、
種々の治療薬には、色んな効き方がある、ということがわかるようになります。



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— posted by 千葉恒 at 10:22 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

講演-5

8月26日、長崎市内の骨粗鬆症の講演会で講演をさせていただきました。

タイトルは「骨粗鬆症に対する長崎大学の新しい取り組み - HR-pQCTとリエゾンサービスについて-」です。

この長いタイトルが僕を苦しめました。自分でつけたんですけどね。
30分講演のタイトルではないです。内容盛りだくさんで、ドタバタしてたかも。反省です。
最近、講演のスピードコントロールをどうにかしたいと考えていますが、苦手ですね。

4月から始まった骨粗鬆症外来と、7月に導入されたHR-pQCTの紹介をさせていただきました。
いずれも僕の人生を変えるイベントでした。

本当に多くの方々に来ていただきました。
整形外科医だけでなく、内科の先生、麻酔科の先生、放射線技師さん、看護師さん、医学部の学生さん。。

一緒に講演をしていただいたのは、僕の研究の大先輩である伊東昌子先生でした。
地元長崎で、伊東先生と一緒に講演させていただいて、
こんな機会はもうないかもなと思いつつ、素晴らしい経験をさせていただきました。

それなのに、痛恨の写真撮り忘れ。スライドをいくつかアップします。

会の準備に尽力いただいた小野薬品工業株式会社の小村さまに御礼申し上げます。

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— posted by 千葉恒 at 09:49 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

うみ

海、デビューです。
五島の海は美しいですね。


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— posted by 千葉恒 at 07:18 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

若手サマーセミナー

日本骨粗鬆症学会Link が主催する、若手研究者のための合宿、
若手サマーセミナーLink が幕張で開催され、参加してきました。

昨年は、受講する側で参加し、大変勉強になりましたが、
今年は、サポーターみたいな役割で参加しました。
前年の骨粗鬆症学会で奨励賞Link をもらった人が研究内容を発表する、という形です。

今年もやはり勉強になりましたね。
研究の組み立て方を学べるいいセミナーだと思います。
学会では聞きにくいような質問ができるところが、この合宿のいい所です。

MDだけでなく、PTや学生さんも、幅広く受講しています。
来年は自分の教室の後輩にも受講してもらいたいですね。

ちなみに、昨年のこの合宿中に、HR-pQCTの予算が急遽つかなくなったと知らせが入り、
ホテルで泣き崩れたのをよく覚えています。
そこからよくここまで来れたとなと、感慨深い気持ちになりました。


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— posted by 千葉恒 at 08:07 am   commentComment [2]  pingTrackBack [2]

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