ASBMR最終日の翌日は、例年、HR-pQCTのUsers Meeting が開催されています。
今回のトピックスは、、
1)年次報告:HR-pQCTの普及
現在、世界で96台だそうです。第一世代と第二世代の交代が進んでおり、
第一世代HR-pQCTが32台まで減り、第二世代HR-pQCTが64台まで増えています。
ぼちぼち第二世代の新規性はうたえなくなってきました。
2)年次報告:HR-pQCTの論文数
昨年は103編だったそうです。
その半分が n=10〜99例、1/4が n>100の規模で、それ以上のLarge cohortの論文は3つでした。
長崎のCohort studyであるJ-CaraT study は、まだ認知が低いですので、がんばらないといけません。
3)小児撮影
小児疾患へのHR-pQCTの応用は以前からのトピックスでして、
これは、前述のRBDとも関連していることに最近気づきました。
長崎大学ではまだ始めていませんので、今後は小児科と組んで何か始めれたらいいなと思っています。
小児撮影は、標準撮影法がまだ確立していませんが、いよいよ3つほどの候補に絞られているようでした。
4)連続撮影、Motion artifact
HR-pQCTの最大の弱点は、Scan speedが遅く、広範囲撮影ができないこと、Motion artifactが多いことです。
Motion artifactは判定が困難なこともあり、AIを用いた判定が提案されていました。
また、連続撮影を行うと、撮影スタックごとにすこしだけZ軸のずれが出ることがありますが、
これを補正する手法について2つ発表がありました。
Scanco Medicalもスタックシフト補正に、ユーザーが関心が高いことをやっと認識したようで、
標準機能にすることを検討しはじめるとのことでした。
5)画質向上
AIを使った画質向上について発表があり、かなり綺麗でした。
教師ペアを画像でなくサイノグラムで行えないかというアイデアもでて、盛り上がりました。
個人的には、微細構造の定量解析において、特に差分画像などを取った時に、
AIが作った画像がどこまで真の形態なのか疑ってしまうのですが、この点は今後 Validationが行われると思います。
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