ASBMR@モントリオール-1

ASBMR@モントリオールに参加してきました。

長崎からの参加は、尾崎教授、岡崎先生、産婦人科の北島百合子先生、千葉の4名で、
発表は5題、いずれもHR-pQCTネタで、ポスター発表でした。

(千葉、関節リウマチ) Quantitative analysis of juxta-articular osteoporosis by HR-pQCT in patients with rheumatoid arthritis
(千葉、骨折治癒) In Vivo Analysis of Fracture Healing by HR-pQCT: The Effect of Osteosynthesis Plate on Image Quality
(岡崎、男性骨粗鬆症) Age related changes in bone microstructure, bone turnover markers, and serum pentosidine levels: HR-pQCT study in healthy Japanese men
(岡崎、椎体骨折) Microstructural analysis of human whole spine vertebrae by using HR-pQCT
(北島、女性アスリート) Menstrual abnormalities and cortical bone deterioration in young female athletes: an analysis by HR-pQCT
その中、北島百合子先生の演題が、Plenary Poster に選ばれました。おめでとうございます!

気になった発表ですが、

(T2T)
ロモソズマブの治験(ARCH)データを用いて、薬物治療によるBMD上昇と骨折抑制の関係を調査していました。結論としては、大腿骨全体T-scoreを、治療のターゲットにすべき、という内容でした。
日本では腰椎YAM、欧米では大腿骨頚部T-scoreが重視されている印象がありますが、大腿骨頚部はROIが小さく再現性が大腿骨全体より劣っており、定義も装置によって異なるため、このような結果が出たのではというCosman先生の見解でした。
日常診療では、治療による大腿骨BMDの上昇はわずかであり、早い時点での薬物介入と長い治療期間が重要と個人的には考えています。
今年はロモソズマブの承認に関して不確定な部分があったため、発表は控えめだったみたいです。来年は華々しくデビューとなることを期待しています。

(テリパラチド)
テリパラチド9ヶ月+デノスマブ1年を、6ヶ月重ねて投与(説明が難しいのですが、0ー3ヶ月はテリパラのみ、3-9ヶ月はテリパラ+デノスマブ、9-15ヶ月はデノスマブのみです)という新しい治療プロトコールの調査が発表されていました(DATA-HD)。通常量(20µg)と2倍量(40µg:HD)のテリパラチド(N=35、34、全例女性)の比較をしています。
驚きなのがその効果で、15ヶ月で腰椎BMDが、通常群で9.5%、HD群で17.5%増加しており、ロモソズマブ治験の12ヶ月で13.7%を超えていると強調していました。大腿骨頚部BMDの増加はそれぞれ4.3%と6.8%、大腿骨全体BMDは3.9%と6.1%です。副作用も通常と2倍量では差はないとのことでした。しかしこれには注文がついて、過去の容量決定の試験の際に、40µgは有害事象が高かったのでは?との指摘がされていました。

つづく



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— posted by 千葉恒 at 03:19 am   commentComment [0] 

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