私たち医師は、そのキャリアの初期に、「患者さんに最大リスクを説明する」ことを、必ず教わります。
例えば、手術説明書の半分は「術後合併症」の文章です。「こんな合併症も、こんな合併症も起こりうる、最悪、死亡するかも、、」と。
医療の不確実性は、避けられない本質であるのと同時に、承認してもらうこと自体が、最大の自己防衛でもあるからです。
今回は目に見えないウイルスのため全国民がその対象となり、専門家たちは全力でその最大リスクを説明しています。
その最たるものが「40万人死亡する ので、家から出るな」という脅しでした。
医師としては「いつものやり方」なんでしょうが(しかし多くの医師は「40万人脅しはやりすぎだ」と思っています)、今回の場合、素人の人たちにウイルスを正しく恐れてもらうよう、「好い加減で」情報を伝えることに失敗し、なんだかおかしなことになっている気がします。
・「フェイスシールド」で授業再開 福岡・粕屋町の小中学校 「コロナに負けないように頑張っていきたいです」って、せつなくないですか?
・私の母校の高校は、現在、「食堂での食事中の会話が禁止」されており、寮生は会話が何回か見つかると退寮の対象となっているそうです。
・大分では、感染避ける飲み方検証 ってのも。県庁の人たちが自分で考えたのかな。
最大リスクに対応しておくことで責任を回避する行動は、管理者としては合理的で、教育現場や会社でも同様ですよね。
子供の頃の思い出の写真ってありますよね。今後は「みんなマスクしている写真」が普通になるのかな、、なんか嫌ですね。
おそらく日本中で、このような謎ルールが大量発生していると思われますが、この事態は世界の感染症医の敗北のように思います。
多くの医師は、やりすぎだと思っていますし、コロナよりも死亡者が多い疾患、治療法のない疾患が山ほどあるのに、1つの感染症が、日本中で大量の倒産や解雇者を引き起こしている現状に、疑問を抱きます。
良い落としどころが見つかるといいですが。。
追記)佐賀 、福井 、三重 、ふぅ、、
1. やまなか — 2020/06/10@21:37:50
確かにそうですね。
何なんでしょうか。戦後初めてのパンデミックであり、対応も模索状態なのでしょうが、腑に落ちない部分が多いですよね。
自施設もオペに関して色々対策してますが、どれも信憑性に欠けます。
※沢山手順を踏んでる割には予防効果は浅い様な…
講演会や学会がやたらWEBになってますが、ではどうなったら現地開催できるのか?
結局答えが無いまま進んでいきそうな気がします。