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ASBMR @Austin -8

アメリカでのマスクと握手の現状ですが、
マスクは、国際線(ANA)では義務になっていましたが、アメリカの国内線からは、皆さんほとんどマスクしてませんでした。
街を歩く人たちも、ほとんどマスクはしてませんでしたが、店員さんはつけている人も多かったです。
握手ですが、普通にしています。ただ、相手がグーできたらグーのようです。

私は喉が強くないので、機内ではよくマスクをするのですが、今回のパンデミックのおかげで市民権を得て、
今後はアメリカでマスクをつけていても、不審な視線を感じずに済むようになったのは良かったことかな。

今回の旅は、今年、整形外科になったばかりの磯部先生Link について来てもらいました。
もちろん、私も磯部先生も、発表(ポスター)がありました。

今年のASBMRには、日本からの医師の参加はとても少なかったのですが、
懇話会では、日本の骨分野のベテラン医師であるI先生とご一緒させてもらいました。

私たちがモジモジしていると、I先生は「ぶつかっていけばいいんだよ」と、
少しでも知ってる人がいれば、どんな著名人でもどんどん、話しかけていました。
その積極性と話術にはとても学ぶものがありました。

下の写真は、懇話会での、ミュラー教授との写真です。骨バイオメカニクスで超有名なスイスの教授です。
実は、ミュラー教授のラボは、私が留学を検討していた、2つの候補の1つでした。
私の留学先がスイスだったら、また違う人生が待っていたと思います。

会場の近くにあるコロラド川にかかる橋には、コウモリが大量に生息しており、
夜に何千匹も一気に飛び立つのを見るのがオースチンの人気観光の1つになっており、
懇親会のあとに、レーン教授が、特に頼んでもないのに、そこに連れて行ってくれました。

橋にはコウモリの飛び立ちをひたすら待つ人だかりがあるのですが、
彼女は誰かに「どんな感じ?」と話しかけて、10分ほど話し込んでいました。
雰囲気からして、てっきり学会の知り合いかと思ってましたが、完全に他人でした。

誰とでも会話をする米国人の社交性にひさびさ触れ、社交性のない私としては、刺激を受けました。
「ぶつかっていけばいいんだよ」ですね。



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— posted by 千葉恒 at 07:20 am   commentComment [0] 

ASBMR @Austin -7

3)ROM 非椎体骨折抑制効果

非椎体骨折って何?という方もいるかと思います。

椎体骨折(いわゆる脊椎圧迫骨折)は、転倒しなくても自然発症もあるため発生頻度が多く、
椎体は海綿骨が多いため薬物治療の効果が高く、よって骨粗鬆症治療薬の治験では、骨折抑制効果が出やすい部位です。

逆に非椎体骨折、つまりは、四肢の骨折と考えていいのですが、基本的には転倒がないと発症しないため、発生頻度が低いです。
ただ、大腿骨近位部骨折は非椎体骨折に含まれるため、非椎体骨折への効果も、新薬治験では結果がでてほしいところです。

最強の治療薬とされているロモソズマブ(イベニティ)ですが、プラセボ対照試験であるFRAME試験では、
非椎体骨折とのP<0.05の有意差が出なかったため、ざわつきました。

これにはいくつか言い分があり、1つは、現在のプラセボ対照治験は、昔と違って、骨折リスクが高い集団では実施ができません。
骨折するのがわかっているような人にプラセボを投与するのは、倫理的に問題があるとされるからです。

よってFRAME試験は、骨折の既往がない集団を対象としています。
そのような集団では、四肢の骨折はなかなか発生しませんので、差も出にくかった、ということです。

加えて、エントリー促進のために、南米の症例を大量にリクルートしたところ、
かなり骨折リスクの低い集団となった可能性が指摘されています。

さらに、P<0.05の有意差が出なかったと言いましたが、治験の結果は、2年目でP=0.06ではありました。
P=0.050と0.049で急に結論が変わることはおかしく、P=0.06でも一定の効果はあったと解釈できます。

今回も前置きが長くなりましたが、
今回の発表では、FRAME試験の参加者の中で、骨折リスクが高め集団を比較したらどうだったか?という内容です。

当たり前な解析かと思われるかもしれませんが、これには順序がありまして、
近年、AACE(American Association of Clinical Endocrinology)がOsteoanabolic Therapy(ロモソズマブやテリパラチドの治療)の適応に関するクライテリアを提唱したのです。

そのクライテリアでは、骨折がなくとも、BMDがとても低い(T-score<-3.0)、または、FRAXがとても高い(MOP>30%)ならば、イベニティ開始も可とされます。

すると、FRAME試験の7180名の中には、上記を満たす参加者が2825名いました。
そして、この集団でロモソズマブとプラセボを比較したところ、非椎体骨折の発生率が、
2年目でP<0.05の差がついたどころか、1年目でもP<0.05の差がついたのです(0.9% vs 1.9%)。

敵討ちに成功したような発表であり、そして、巨匠McClung教授曰く、自分のASBMRでの最後の発表とするとのことでした(たぶん。リスニング力不足)。
これには、前述のEgo教授から何らかジョークのコメントがありましたが、内容はわかりませんでした(リスニング力不足)。

— posted by 千葉恒 at 02:28 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Austin -6

2)ROM vs Dmab

ロモソズマブ(イベニティ)には、4つのPhase3 Trial があります。

ロモソズマブ vs プラセボ(女性)(FRAME)、ROM vs プラセボ(男性)(BRIDGE)、
ロモソズマブ vs アレンドロネート(ARCH)、ロモソズマブ vs テリパラチド(STRUCTURE)。

残された相手は誰でしょうか? それはデノスマブです。

しかし、ロモソズマブとデノスマブのHead to head の治験は行われていません。
おそらくは、デノスマブは薬効が高いので万が一負けたらマズイのと、そもそもこの2つの製造元が同じ会社(アムジェン)だからかなと思われます。

今回の発表は、FRAME study のロモソズマブ群の1〜2年目と、コントロール群の2〜3年目を比較したデザインです。なかなか巧みです。
説明しますと、

FRAME study(2年間)、および Extension study(1年間)は、
ロモソズマブ群:ロモソズマブ1年間 → デノスマブ1年間 → デノスマブ1年間 (ROM→Dmab→Dmab)
コントロール群:プラセボ  1年間 → デノスマブ1年間 → デノスマブ1年間 (PBO→Dmab→Dmab)
で構成されています。

ROM→Dmabが標準治療ですが、上記のstudyでは、その比較相手は、PBO→Dmab です。
しかし、Dmab→Dmabとの比較もしたい。
Dmabで始めるのと、Dmabの前にROMを入れたのとでは、どれだけ差が出るのかを知りたい。

そこで、流行りのPropensity score matchingを使って、
ロモソズマブ群の1〜2年目のROM→Dmab(N=2772)と、
コントロール群の2〜3年目のDmab→Dmab(N=2772)を比較しようという試みです。
Extension study 立案の時点で、すでにPropensityで安全に比較するこの構想があったのかもしれません。

前置き長かったですが、結果は、
腰椎BMDの増加率が、16.8% vs 7.4%、大腿骨BMDの増加率が、8.4% vs 3.9%、
椎体骨折の発生率、0.6% vs 1.3%(P=0.006)と、圧勝な結果でした。こんなにもか、という感じです。

質疑ではプチバトル発生で、学会名物のSeeman先生が、どうして四肢の骨折で有意差がつかない、BMD上昇と骨折抑制の関係を疑問視する、との発言、
対して演者のCosman先生は、BMD上昇と骨折抑制には極めて高い関係がある、と。
加えて、こちらも学会名物のFerrari先生がこの集団で四肢骨折の差を見るには時間がかかる、との援護射撃が。

Onsiteの面白さです。Genant先生がこの場にいないことが偲ばれます。

— posted by 千葉恒 at 11:49 am   commentComment [0] 

ASBMR @Austin -5

さて、ASBMRです。北米骨代謝学会。

骨代謝疾患、主に骨粗鬆症の、基礎〜臨床研究をカバーする世界で最も大きな学会です。
とは言っても、新薬の開発が枯渇してきている本分野は、学会の規模も縮小傾向です。

学会が縮小傾向なのは、不思議な話ではあります。

というのは、骨粗鬆症は患者数が極めて多く、高齢者を要介護状態にするタチの悪い疾患であり、
医療経済的にも、介護に奪われる労働力の意味でも、重要性が高く、
しかも現状、最強と言われている薬を駆使しても、多くの患者さんは治癒することはできません。

つまり、マーケットとニーズはあるけど、開発の積極さは失われている方向性なんです。

そんなこんなで、気になった演題を紹介しますと、

1)KER-012

骨粗鬆症の新規治療薬のPhase1の話題です。
Activin receptor IIB ligand trap という、私もコピペしながら何のことやらわからないものです。

健常女性に対する、KER-012の0.75、1.5、 3、5mg/kgおよびプラセボ(N=8、8、8、8、8)の皮下注射の1回投与での、安全性と4週後の骨形成マーカーを見ています。
その結果、懸念されていた赤血球増多は見られず、骨形成マーカーP1NPは最大量の5mg/kgで40%ほど増加しています。
骨吸収マーカーCTXは、抄録では低下の傾向と記載ありましたが、今回はデータを示していませんでした。質疑でもその点が触れられてましたが、よく聞き取れませんでした。

将来、新しい骨形成促進薬が増えるんでしょうか、、楽しみです。生き残りは容易ではないとは思いますが、今年の明るい話題でした。
一方、ロモソズマブ(イベニティ)は2週間でP1NPを150%増加させますので、本薬がどの程度インパクトのある薬剤となるかは不明です。


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— posted by 千葉恒 at 06:40 am   commentComment [0] 

ASBMR @Austin -4

オースティン(Austin)について、Wikiると、、

テキサス州の州都、都市圏人口ではダラス、ヒューストン、サンアントニオに次ぐ規模

目覚ましい経済成長と人口増加を誇っている。
発展を支えているのがIT産業。デル(本社)、アップル、サムスン電子など(オラクルやテスラは本社をカリフォルニアからオースチンに移すそうです)。
テキサス州は政治的に保守的な州として有名だが、オースティンは例外的にリベラルな気質な人が多い事で知られている。

ホノルル以外では最も南に位置する州都(確かに暑い)。
人種構成は白人65%、30%はヒスパニックまたはラテン系(地図で見ると、最も長いメキシコとの国境を持つ州ですね)。
姉妹都市は大分県大分市。

そして気づいたのが、私の愛するスーパーマーケット、ホールフーズ(Whole Foods Market)の本社があり、どうもオースチンが発祥みたいです。

1978年、25歳のジョン・マッキーが開店した小さな自然食品店「セイファー・ウェイ(SaferWay)」(名称は、当時オースチンにも開業した大規模スーパーマーケット・チェーン「セイフウェイ(Safeway)」をもじったもの)が始まり。2年後、従業員19名の自然食品店「ホールフーズ・マーケット」が初めて開店した。

で、ホールフーズ総本店に行ったところ、なかなかのワインの品揃えで、
私たちが好きだった、思い出のワイン、DUCKHORNを発見! なつかし〜
ほか、StagsLeap、そして、SILVER OAKも! 手に持つだけでテンションあがる〜

さて、前回の質問、マウンテンデューの値段ですが、3.25ドル、460円でした。高〜い。
と、驚かそうとしましたが、今日、セブンイレブンで見たら、2.49ドルで、360円でした。でも高いね。

至る所で、物価高+円安に苦しんでいます。正直、値段ばっかり見ています。


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— posted by 千葉恒 at 11:42 am   commentComment [0] 

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