今週は「Obesity and Total Joint Arthroplasty: Is There a Threshold for Safe Surgery ?」肥満症の患者さんに対する人工関節の術後合併症についての講演でした.
アメリカでは肥満症が以前から問題になっていることは周知の事実だと思います.2010年の報告 では,アメリカでは成人の35.7%,未成年者の17%が肥満 (BMI≧30)とのこと.確かに街を歩けば大きな人はごろごろいます.大人の3分の1以上が肥満症なんですね.アメリカでは「Bariatric Surgery 」という肥満に対する胃の手術も広く行われているようです.
BMIが30以上がclass 1,35以上がclass 2,40以上がclass 3の肥満と分類されます(ちなみに50以上をsuper obeseというみたいです).BMIが高い人ほど,手術時間も長くなり,治療費も多くかかる.感染率も増加するというのは容易に予想できますね.しかし,正常体重の人に比べて合併症発生率が有意に高かったのはclass 3(BMI 40以上)のグループで,class 1とclass 2のグループとは有意差はなかったとのことで,ちょっと意外でした.あと,BMI40以上の高度肥満はTHAの脱臼リスクを高めるという論文 「Morbid obesity may increase dislocation in total hip patients: a biomechanical analysis.」の図が非常にインパクトありました.
こっちに来てもうすぐ3ヶ月が経とうとしていますが,幸い僕の体重は増えていません.でも,ちょっと怖くなってUCSFのフィットネスジムに入会しました.
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