2017年に突入したと思ったら,もう2週間が経過しました.
そして2週後は最後の一時帰国を予定しています.
こちらでの生活も最終コーナーに向かっている段階かなと思います.
留学を少しでも考えている先生方に,アドバイスというより,こうしておけば・・という話をしたいと思います.
ぼくは大学院2年生で留学しました(4月で4年生になります).
留学までの1年2か月は週に1日の研究日で肩甲骨のMDCTのデータやシンクロトロンCT(大腿骨頭壊死症)を解析したりしていました.
スムーズに解析ができれば肩甲骨の研究は日本語の論文にできたと思います(実際はできていない).
今になって思うと,全然論文を書かずに(日本語論文さえも)留学したというのは,こちらで苦戦を強いられる原因だったかなと思います.
留学前はわからないことがあればUCSFのスタッフに聞けばいいやと思っていましたが,データが出揃ってさあ構成を練ろうと思っても初めてでどうすればいいのかわからない,わからないところがわかならいといった状況でした.
縦断研究であったこともですが,HR-pQCT以外のデータも多くて,我ながら莫大なデータに驚いていました.
Andyに聞いても,自分が求めているアドバイスを引き出せないことが多く,もどかしかったです.
統計解析などは,基本的なこともわかっていなかったので質問すらできない(内容がわかっていないことを英語で聞いて理解できるはずがない)という状況で,いつもGoogle先生に教えを乞うていました.
自分で調べたことなので頭に定着したと思うのですが,それまでに時間がかかりすぎました.
男性骨粗鬆症では統計解析の方法を3回ぐらい変更し,結果が変わる→考察を書き直すということを繰り返しました.
ぼくのように論文を書かずに留学するとちょっと大変かなと思います.
仮にぼくと同じように大学院2年生で留学を考えている場合,なんとか1年生の段階で英語論文をsubmitまではしておいた方がいいのではという気がします.
論文作成のネタがなければ肘のデータを使ってもらって構いません.
上腕骨遠位の海綿骨と軟骨下骨の2つの内容で論文を作成中ですが,あと2つぐらい論文にできそうな内容があります.
夏までに解析を終わらせて,秋から書き始めて,2018年4月ぐらいまでにsubmitという流れだと,UCSFでもこちらの研究に集中でき,学位論文もスムーズにいくのではないかなと思います(まだsubmitすらしていない人間がいうのもどうかと思いますが・・).
実際に論文を書かないとどういうところで苦労するかがわからず,解析をして論文を作成して,ある程度スキルアップしておいた方がいい気がします.
シートノック(自分の守備位置でノックを受ける)もしたことがない選手が,いきなり公式戦に出場するぐらい無謀だったのかなぁと感じています.
他の留学されている先生方もいろいろな苦労を経験されていると思いますが,正直に言うと,ぼくの場合ちょっと低い次元で苦労してしまっているような気がしてなりません.
いつもメールでアドバイスをいただいている千葉先生,岡崎先生には本当に感謝しています.
新年度ももうすぐで,後輩の先生方に反面教師としてアドバイスを送った方がいいかなと思ったのでブログにアップしてみました.
1. ちば — 2017/01/28@08:07:46
日本で臨床しながら研究や論文をまとめている人達から言わせると、
あと4ヶ月もベッドフリーで研究に専念できるなんて、うらやましいですよ。
4ヶ月の留学が今から始まると思って、仕事も遊びも悔いが残らぬよう、
ラストスパートかけてください。
ポジティブにとらえる力、タフな精神力は、留学で得られる大きな財産です。