フィラデルフィア-2

OARSIの毎年恒例のディベートセッションですが、今年のテーマは "Should We Treat Pain or Tissue?" で、OAの治療は Tissue の修飾を目指すべきか、Pain をターゲットにすべきか、というものでした。

背景を知らないと何のことやらわからないでしょうが、
長らくOA治療の中心は鎮痛剤を中心とした対症療法でしたが、10年ほど前から根治療法を目指した新薬の開発が活発になりました(ちなみにK潤で軟骨が再生することはありません。誇大広告です)。しかし、多くの新薬が作られ治験がなされましたが、決定的な薬は出ていないのが現状で、方向性を考え直す時期に来ています。

すべて病気の治療薬は究極的には根治を目指すべきで、病態に作用する薬を作るのは当然のことです。鎮痛剤でごまかし続けて、取り返しのつかない状態まで悪化したり、副作用を起こすこともあります。しかし、前述のように、OAの病態は多因子過ぎて、新薬開発はうまく行っていません。

一方、患者の主訴は、組織の異常ではなく、痛みです。画像上で組織の異常があっても、痛みが最後まで出ないケースはいくらでもあります。痛みが出ないものを早期発見して無駄な治療をすることはありません。もし副作用の全くない鎮痛剤や、100年の耐性を持つ人工関節があれば、根治薬は不要かもしれないのです。しかし現実的には、そのような鎮痛薬や人工関節は存在せず、極め手の人工関節をしても痛みが残存する例まであり、簡単な話ではありません。

2人のオーソリティーがそれぞれの立場で講演をするのですが、なかなか面白い話を聞けました。

ところで、フィラデルフィアの観光ですが、サンフランシスコやニューヨークなんかに比べると、やはりさほど行くところがないのですが、とあるホームページで一押しだった、フィラデルフィア美術館に行ってきました。

かなりの品揃えで見応えアリです。西洋絵画は、モネ、ルノアール、セザンヌなどをかなり所有してます。その他、ピサロ、ゴッホ、ロートレック、ピカソ、モディリアーニ、、今回、レオン・フレデリックLink という画家の絵に興味を持ちました。
東洋美術の一画には、日本美術コーナーがあり、茶室を再現していました。メトロポリタン美術館でも日本コーナーは存在感があり、ご先祖の努力の賜物です。

この美術館、映画「ロッキー」でシルヴェスター・スタローンがトレーニングして、階段駆け上がってウォー〜ってやつの舞台です。銅像まで立ってました。そのポーズで記念写真を撮る人だらけでしたね。


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— posted by 千葉恒 at 11:56 am   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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