乳児の下肢は自然と、股関節と膝関節を曲げて広げた状態になっています。それがこの時期の股関節にとっては最も安定した肢位で、それに逆らった肢位を強制することが、DDHの原因となります。
例えば、股関節を伸ばした状態でおむつをする習慣のあった日本の東北地方やアメリカの先住民では、DDHの発症率が高かったと言われています。昨年、グランドサークルに旅行に行った時に、ネイティブアメリカンの資料館があって、そこに興味深い写真があって、それの写真を撮ってきました。たしかに足を伸ばしてグルグル巻きにしています。
日本では先人の整形外科医らの努力があって、オムツの巻き方や赤ちゃんの抱き方の指導が全国的に行われて、発症率が低下したそうです。
米国で見つけた International Hip Dysplasia Institute のサイト、よくまとまっています。
Sling は日本でも一般的になりましたが、足を閉じた状態で包み込むのは良くありません 。
Swaddling は日本でもやっている人はいるようですが、間違って下半身まで巻き込むと、これまた良くありません 。
必ず脱臼するわけじゃないので、あまり過敏になる必要はないと思いますが、可能性を少しでも減らすことは重要です。
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