今さら・・その②

統計解析を行う際にデータに正規性があるかどうかちゃんと調べていますか?
ぼくは今までやっていませんでした。
本当にレベルの低い話でブログにupするのもためらうのですが、後輩の先生方にはぼくみたいな失敗はしてほしくなく、反省をこめてここに書き留めておきます。
 
今までは度数分布表を作ってみて視覚的に判断して、パラメトリックまたはノンパラメトリックな解析にするかを判断していました。
Shapiro-Wilk検定というのを使えばデータからきっちり判断できるというところまでは情報収集を行えていたのですが、その時はツールを持ち合わせていませんでした。
 
最近RやEZRというフリーの解析ソフトを使って、グラフの作成などを行っていますが、どちらもShapiro-Wilk検定ができるようでした。
実際にやってみると男性骨粗鬆症の母集団は正規性がありました(それまでは度数分布から視覚的に正規性なしと判断し、ノンパラメトリックで統計解析をやっていました)。
 
この検定ではp値が0.05より大きいと正規分布に従うということになります。
下記にRとEZRの解析結果を添付します。
例えば、年齢の分布が下のようにやや二峰性があるようであってもp値は0.23で正規性ありとなるようです。
 
男性骨粗鬆症の統計解析を再度やり直してみても結果に大きな影響はなく安心したのですが、今回もやはり時間をロスしてしまったと思います。
統計解析のスタートの部分なので、多少時間はかかってでも納得するまで調べればよかったのですが、早く解析を結果を出したいと焦っていた(抄録の締め切りが迫っていた)、そして「正規性があるかの確信がもてなければ、”とりあえず”ノンパラメトリックで解析」という情報を鵜呑みにしていました。
 
今後大学院等で研究をスタートする予定のみなさまへ
・最初は時間がかかってでも納得いくまで調べたり、先輩に聞いたりすることをお勧めします
・中途半端な状態で先に進んでしまうと、それまでの労力と時間が無駄になるかもしれません(それもいい経験なのかもしれませんが・・)
・抄読会等では統計部分はサラッと流すことも多いですが、行っている統計解析方法など少しずつ勉強しておくといいと思います
 
今回触れたフリーソフトRやEZRは次回のブログでupしたいと思います。
 
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EZR
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R

— posted by 佐田潔 at 10:29 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

今さら・・

朝から夜まで論文作成に時間を使っていますが、つい最近になって発覚した事実があります。
本当に今さら・・という内容で、自分が知らなかったという事実に情けなくなってしまいます。
それは文献検索サイト”PubMed”の検索対象はAbstractのみだった・・ということです(全文が対象になっていると思っていました)。
医者になって9年・・本当に驚愕の事実でした。
 
今まで文献を検索する際、PubMedをメインで使って、ほしい文献が手に入らない時は"Google Scholar"で検索していました。
ただPubMedではないけど、Google Scholarでヒットしたという文献が少なくなく、つい最近になって後者のサイトをメインで使うようになりました。
試しに同一キーワードを入れてどれぐらい文献がヒットするのかを比較したところあまりにも数が違うことに驚きました(下記参照)。
そして調べてみると、Google Scholarは全文を検索対象にしていて、PubMedはAbstractのみが対象だということを初めて知りました。
 
Google Scholarの方がヒットしやすい理由がわかって納得するというよりも、どうしてこんなことを今まで知らなかったんだろうとショックを受けました。
PubMedでほしい文献がヒットせずにいったいどれくらいの時間を費やしたんだろう・・(研究だけでなく1例報告の論文でも)。
悲しくなりました。
 
今は探している文献に短時間でたどり着くようになりました。
これは文献管理ソフトMendeleyのおかげでもあります。
後輩の先生方にはPubMedだけでなく、Google Scholarも駆使して時間と労力を節約してほしいと思います。
 
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— posted by 佐田潔 at 11:27 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

Mendeley

文献管理ソフト"Mendeley"を2週間ぐらい前から使い始めました。
下記に比較的簡単な使い方がまとめてあります。
<"http://http://jp.elsevier.com/__data/assets/pdf_file/0006/264129/mendeley_qrg_japanese.pdfLink ">
 
Mendeleyを導入するきっかけとなったのが、Papers3でライブラリからpdfが消えたためでしたが、それは無事解消されました。
下記サイトを参考にDrop Boxと同期させて使っています。
<"http://http://mizumot.com/lablog/archives/1144Link ">
 
3年もの間、pdfが消える現象に悩んでいました。
今は本当に快適で、文献チェック、そして論文作成がはかどっています。
 
使ってみた感想をPapers3と比較してみました。
長所
・ライブラリにタイトル、著者名、Journal、さらにアブストラクトまで自動できちんと表記される
→Papersではちゃんと登録される確率は低かったように思います(日本語論文には対応していませんが・・)
・上記を利用して参考文献をWordへ挿入可能
・pdf中の語句はもちろん、文献に注釈をつけたメモも、検索で探すことができる
・ほかのPCとの同期が早く、ソフトを立ち上げると自動的に同期してくれる
(Papersでは同期に時間がかかる上、2-3日に1回ぐらいしか同期されていませんでした)
 
短所
・Papersはライブラリのところでpdfが閲覧できたが、Mendeleyではそれができない(pdfを開かないといけない)
・Macの辞書検索(control+command+D)に対応していない(Papersは可でした)
・pdfを回転させたいとき(表などが縦書きになっている場合など)、すべてのページが回転してしまう
→ライブラリに入れる前にpdfの必要なページのみ回転しておけば大丈夫です
・Macのトラックパットで拡大縮小ができない
 
短所もありますが、Mendeleyは参考文献への挿入が優れていて、自分がsubmitしようとしているJournalに対応した参考文献のリストを作成してくれます。
本文への番号挿入も完璧です。
Papersではこんなにうまくはいきませんでした(千葉先生もPapersのアウトプットは評価が△になっていますね)。
<"http://http://blog.nagasaki-seikei.com/kohchiba/index.php?UID=1351486584Link ">
Papersとの悲しい決別も今となってはよかったかなと思っています。
そしてライブラリに入れたpdfが、別のPCであっても、すべて閲覧できるのは本当に助かります。
 
Mendeleyは2ギガまで無料ですが、それより容量を大きくしたいとなると有料($5/month)になります。
おそらく2ギガでは将来足りなくなってくるかなと思います。
Mendeleyのライブラリにpdfをいれずに、論文の情報だけ管理するようにすればそれほど容量は増えないと思うので、20メガもあるような本(手術や骨粗鬆症関係の洋書)はDrop Boxのフォルダに入れて管理する予定です。
それでもオーバーしたら素直に月$5を支払います(それぐらい参考文献のアウトプットに感動しました)。
 
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— posted by 佐田潔 at 11:28 pm   commentComment [3]  pingTrackBack [0]

悲しい思い出

悲しい思い出を書き留めておきます。
あまりにも悲しくてなかなか記事にできませんでした。
 
2016年10月11日、ナショナルリーグ地区シリーズ第4戦。
前日延長13回におよぶ試合に勝って対戦成績を1勝2敗としていました(3勝で次のリーグ優勝決定戦へ進出)。
 
レギュラーシーズンと違い短期決戦のポストシーズンではボールパークの雰囲気が全然違いました。
ジャイアンツの選手がいいプレーをすれば、ものすごい歓声があがり、相手カブスにはブーイングです。
試合は終始ジャイアンツペースで進み8回を終了して5対2。
次の試合はチームで勝ち頭のクエトが先発するから大丈夫と、先のことをチラチラ考えていました。
 
しかし・・。
野球は本当にわかりません。
8回2失点と好投したムーアが降板し継投に入りました。
今シーズン終盤の失速した原因が中継ぎ・抑えの不調だったのですが、前日の延長戦では中継ぎが踏ん張ったし今回は3点差あるから・・と思っていました。
 
不安が的中。
リリーフ陣がことごとくヒットを許し、カブスがジワリと点差を詰めてきます。
ジャイアンツ守備陣も焦っているのか、なんでもないところで送球エラーが出てしまいます。
そしてついに4失点。5対6、試合をひっくり返されてしまいました。
9回裏はカブスのクローザー•チャップマンを打てずに試合終了。
まさかまさかの逆転負けでした。
 
ほんとうに負けたことが信じられませんでした。
あまりにも悔しい試合でその日は朝まで寝れませんでした。
 
残念ながら偶数年のジンクスは途絶えてしまいましたが、来年以降もずっとサンフランシスコ•ジャイアンツを応援していきます。
日本に帰るときにジャイアンツのワインを買って、次にワールドチャンピオンになったらひとりで祝杯をあげたいと思います。
 
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— posted by 佐田潔 at 11:37 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

トラブル⑧

文献管理ソフト"Papers3"に保存していたpdfが行方不明になりました。
その数およそ300-400。
かなり落ち込んでいます。
 
Papersは3年ほど前から使い始めました。
研究や学会発表で検索した文献はその中に入れてDrop Boxで複数のPCと同期させています。
 
先週からMacBook Proを使うようになったのですが、前回書いたようにちょっと出来が悪いPCで(?)、使い始めの段階でSafariのブックマークが登録できないなどありました。
「こいつはダメだ」と烙印をおす決定打となったのは、Papersに入れたpdfが翌日パソコンを開くと全てなくなっていたという事件でした。
以降は別に持っていたMacBook Airがメインとなり、烙印をおされたProは机の中で眠っていました。
 
先週MacBook Proを復活させたのはよかったのですが、Papersの件でも問題があったことはすっかり忘れていて、Drop Box経由で同期させてしまいました。
翌日Papersを開いてみると、"missing pdf"の表示を見てハッとなりました。
別のMacでも、pdfは消えてしまっていました(Proに入っているPapersと同期が完了してしまったからだと思います)。
岡崎先生に相談したり、下記サイトをチェックして試行錯誤してみましたが、ちょっとお手上げ状態です。
 
ちょうど論文作成中で1日中文献をチェックしているような状況で、このトラブルは本当にショックです。
Papersは日本語文献、特に古い文献はpdfがなくなることが時々あり、ストレスを抱えていました。
少し前から気になっていた"Mendeley"というフリーのソフトを導入してみようと思っています。
<"http://http://matome.naver.jp/odai/2134018300983197901Link ">
 
追記
Macのマイファイルに文献のpdfはあるのですが、下記のようにファイルの名前が暗号になっていて探すのが大変です。
pdfの環境によってはpapersなどのライブラリ情報とひも付けされないケースも多く、Drop Doxにフォルダを作ってpdfを保管しないといけないようです(今までやっていませんでした)。
 
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— posted by 佐田潔 at 11:04 pm   commentComment [2]  pingTrackBack [0]

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