08Fx

HR-pQCTによる骨折治癒の研究の第2弾の論文がアクセプトされました。
長崎大学からのHR-pQCTの研究では、9個目の論文となります。

Analysis of fracture healing process by HR-pQCT in patients with distal radius fractureLink
JBMM(Journal of Bone and Mineral Metabolism、IF: 2.31)

西野先生、おめでとうございます! 

08Fxと名付けられたこの研究は、橈骨遠位端骨折の患者さんの術後の骨折治癒過程を、HR-pQCTを用いて縦断的に観察しており、
昨年、江良先生が、その解析手法の基盤となる論文Link を出していました。

今回の西野先生の研究では、実際の症例における、骨折治癒過程を観察しており、
「骨折が治癒する(皮質骨のギャップが埋まる)には、骨折部の内膜面側における骨形成が必須である」ということが、示されています。
一方、「外膜面の骨形成、つまり外仮骨は必須ではない」という結果でした。

下図は、欠損した皮質骨徐々にが回復していく過程を示したHR-pQCT画像です。
骨芽細胞はどのようにして、ここに皮質骨に作ることを認識しているのでしょうか?骨は不思議ですね。

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— posted by 千葉恒 at 09:45 pm   commentComment [0] 

6時10時

アップをサボっていました。

コロナのせいで出張がなくて、楽なような、寂しいような日々です。
相変わらず仕事は大量にあり、たくさんの締め切りをかかえています。

最近の生活スタイルをざっくり書いてみると、、

5:30〜 起床
6:00〜 職場到着 研究業務
 論文作成 書き物など
8:30〜 臨床業務
 外来 月水金 900〜
 手術 火木 900〜 水 1330〜
1400〜 研究業務
 研究被験者の撮影や説明
 大学院指導 解析法開発やデータチェックなど
 研究スタッフとの仕事 書類処理など
1800〜 メール返信 雑務 夕食など
22:00 帰宅
24:00 就寝

ワーカホリックといえばホリックかな。

私は朝派なのですが、以前は5:00ぐらいには、すっと目が覚めてたんですが、
最近、就寝時間が遅くなって、あと、眠剤をやめたら、悪夢が多くて、、朝がきついな。

通勤路(徒歩5分)の風景をアップします。


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— posted by 千葉恒 at 09:55 pm   commentComment [0] 

第2回 ベイエリア日本人整形外科の会 OB会

昨年より始まった、ベイエリア日本人整形外科の会 OB会Link ですが、今年はZOOMを使って開催しました。

ベイエリア日本人整形外科の会は、UCSF、スタンフォード大学、サンノゼ州立大などの、ベイエリア(サンフランシスコ〜サンノゼ一帯を指します)Link の大学に勤務または留学している、日本人の整形外科医および運動器医療に携わる人たちのコミュニティで、2012年にUCSFの長尾教授、森岡先生、兵庫医大の圓尾先生と私で立ち上げた会です。

帰国後もOB同士の繋がりを大事にしたいと言うことで、昨年より、日整会総会に合わせてOB会(同窓会)Link をすることになっていました。

ところが、今年はコロナで福岡開催が中止になり、どうしようかと言っていましたが、ZOOMで集まってみようという提案があり、開催する運びになりました。

わざわざ日曜の朝に参加してくれる人がいるかな?と思っていましたが、蓋を開ければ20名以上の参加で、一人2分の近況報告や、ディスカッションで、あっっと言うまに2時間の会は終わりました。思った以上に楽しい会でした。

会の運営にご尽力いただいた、九州労災病院の鍋島先生(九大整形)、スタンフォードの宇都宮先生(九大整形)、帝京大学の石井先生(東大整形)、UCSFの森岡先生(東大整形)、お疲れさまでした!!

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— posted by 千葉恒 at 09:39 am   commentComment [2] 

2~3年後、、

昨日は手術が夜までかかり、帰りによく行くうどん屋さんに行こうとしましたが、大学病院の近くにある繁華街は県からの休業要請のた全て閉店でした。人通りのない真っ暗な繁華街を歩きながら、特殊な時代を経験してるな、と思いました。

毎年参加している骨形態計測学会も、誌面開催Link となり(つまり抄録集が送られてくるだけ)、ランチョンセミナーLink をさせてもらう予定でしたが、キャンセルとなりました。

出張のない生活も悪くないな、と思ってましたが、やはり恋しくなってきました。新しい研究のほとんどは、学会や講演会で受けた刺激で思い浮かんでいますので、長く続くと影響が出てきそうです。

国内外で抗体検査Link の報告が始まりましたが、実際の「感染者数」は、多くの医師が予想していた通り、とんでもなく多そうです。「自分はすでにかかって治ってるんじゃないか?」と思っている人もいるかと思います。もし全国平均で1%だったとしても、100万人が既感染者ということになりますので、現在の1〜2万人どころの騒ぎではないです。

一方、日本での「重症者数」と「死者数」は、国際的には非常に少なくLink (米国 70,000人、イタリア 27,000人、ドイツ 6,000人、中国 5,000人、日本 400人)、その原因が何かが議論されています。検査されてない隠れ感染者がいるとしても、この差は説明できません。現在注目されているBCG説はとても興味深く、学内のウイルスに詳しい先生も、あり得ると言っていました。そして、ワクチンの買い占めがすでに始まっているらしいです。

するとどういうことになるかと言うと、「日本人においてこのウイルスの重症化率・死亡率はとても低い」ということになります。ただし「老人や基礎疾患を持っている場合の劇症型は治療は難しい」ということになるかと思います。よって、重症者の治療法や、院内感染の予防が、重要になってきます。

42万人が死亡するLink 」と脅されて、日本中が経済を犠牲にして自粛生活をしていますが、2~3年後は、治療や管理の方法に目処がつき、あの騒ぎは何だったんだろう、と思える日が来ることを期待したいです。

— posted by 千葉恒 at 06:18 am   commentComment [0] 

現場は何と戦ってる?

長崎は平和、、と思いきや、突然の事態Link となっています。こう来たか、、
長崎大学病院も急に臨戦態勢です。

私は整形外科医なので、今のところ何の役にも立っておらず、申し訳ない。
感染症内科、呼吸器内科医がかっこよく見えます。

ちまたでは、医療現場は大変、医療崩壊はもう始まっている、とよく言われていますが、
不思議なのは、コロナウイルス「自体」と戦っている医療従事者は、医療現場でも少数で、
ほとんどの医療従事者は、コロナウイルスの「管理体制」と戦っていると思われます。

例えば私に陽性が出たら、私は当然隔離ですが、濃厚接触の同僚や家族も一旦隔離、
その間、外来や手術がストップし、治療が必要な患者さんに迷惑をかけてしまいます。
ましてや、患者さんたちに感染させてしまおうものなら、責任は重大です。

つまり現場の多くの医師(感染や呼吸器を専門としてない医師)は、おそらくは、
自分の陽性よりも、それに伴う職場の機能停止や、院内感染、家族への感染を恐れています。

よく「医療従事者へ感謝を」と流行りのように言ってますが、あれは要らないですね。
そういう仕事とわかって、医師の道を選んでいるLink わけですから。

いつまでこの状態が続くのでしょうか? 難しい問題ですよね。
撲滅は不可能ですので、インフルエンザ並みの扱いになる日が来ないと、通常診療はなかなか厳しいです。

では医療従事者でない、会社員や自営業とか主婦や学生は、何と戦っているんでしょうか?
ほとんどの人は有症状の感染をしていないので、直面している問題は、心理的恐怖だったり、
そして最近は、自粛・StayHomeだったり、経済的なものだったりすると思います。

マスコミの影響で、過激になっている側面もあり、自粛原理主義者が、
もはや、外に出ると車にひかれるかもしれないからStayHomeしよう、レベルまで近づいています。

このサイトLink を見る限り、数値上は日本全国でのピークアウトは始まっているように見えます。
2週間のずれがありますので、4/7の緊急事態宣言・StayHomeの前から、指数関数的増加はすでに止まっていることになり、
8割削減を提唱した西浦シミュレーションは、実証科学的にはすでに否定されている形です。

ただこのサイトのデータには、隠れ感染が含まれていませんので、実際のところはわかりません。
今後も医療施設や長崎のクルーズ船のように、断続的にクラスターは発生し続けると思いますので、悩ましい状況は、長く続きそうです。

書き出したら熱くなって、専門外のことを語り過ぎました。専門外の私見ですので、あまり参考にしないようにお願いします。

— posted by 千葉恒 at 08:30 am   commentComment [0] 

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