ASBMR @Vancouver -8

3)AI
AIはどの分野でもホットトピックです。

骨粗鬆症の分野では、AIは主として、椎体骨折の自動検出や骨密度の自動測定、
胸部や腹部のレントゲンやCTなどからの骨密度や骨粗鬆症の予測、そして、骨折リスクそのものの予測に、応用されています。

今回のAIのシンポジウムでは、AIを骨粗鬆症評価の未来だと語るパネリストとフロアの重鎮たち間で大激論が交わされました。
私のわかる範囲で、その論点は「AIが臨床診療において骨折リスクを予測する最適なツールとなりうるか」でした。

現在評価されている骨密度や骨折既往は、将来の骨折発生のサロゲートマーカーに過ぎず、
全臨床データを突っ込んでAIが叩き出す骨折リスク予測が、骨粗鬆症評価の未来像だ、とするパネリストに対して、

Tony Keaveny先生から、AIが叩き出した骨折リスクを目の前の患者に説明するとして、
患者の何が原因で、何を改善すれば骨折リスクを減らせるのか、
AIの予測アルゴリズムはブラックボックスだから、患者に説明できんだろ、と、とっても正論。

するとパネリストから、FRAXもブラックボックスだろ、みたいな応酬。
するとそこに、John Kanis先生も参戦して、なかなかの議論になっていました。。聞いていてとても面白かったです。

— posted by 千葉恒 at 08:03 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Vancouver -7

また研究の話に戻りますが、
私の専門分野(画像解析、薬物治療)で気になったのは、、

1)経口テリパラチド製剤

以前もリポートLink しましたが、テリパラチドの内服薬がイスラエルの製薬会社で開発中です。
Phase 3のを検討しているようですが、どうもまだ始まっていないようです。

今回は、PK(Pharmacokinetic)に関するポスター発表をしていました。
内服後20分でCmax500pg/mlに到達するというプロファイルでした。

経口のアナボリック製剤は、残されたテーマですので、今後の展開が楽しみです。

2)カプセル注射(Robotic pill)

とてもユニークな製剤の報告がありました。
カプセル製剤なのですが、内服すると腸内でカプセルが溶けて、内部のバルーンが膨らんで、
そこから針が出てきて、腸壁内にテリパラチドを注射します。
しかも、その針は、そのまま腸内で溶けるんです。

痛みなくテリパラチドを投与することができ、
毎日の自己注射から解放される、面白い発想だと思います。
ただ、現状では、1.0x2.6cmという、毎日飲むにはツラいサイズかなと思います。

サンノゼの会社が開発しており、その仕組みはすでに論文公開Link されているようです(下図)。



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— posted by 千葉恒 at 07:13 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Vancouver -6

VancouverをWikiると、、
- バンクーバーを中心とする都市圏人口は246万人とカナダ国内第3位の都市圏を形成、バンクーバー市のみの人口では同国内で第8位の約64万人。
- 林業が同市最大の産業で、都市部ながら自然に囲まれた都市として知られていることから、観光業が発達しており、同市第2の産業。
- 2010年には第21回冬季オリンピック(バンクーバーオリンピック)が開催された。

観光業が発達とのことですが、私たち4人、あまり観光したい場所がなくて、
キャピラノ吊り橋という2時間ぐらいで回れる山歩きや、水上飛行機でバンクーバー上空を20分ほど巡るやつは体験してきました。
どちらもサクッと済ませれてオススメです。
あと、蒸気時計という、わかってはいたが、なかなかしょぼいスポットもあります。


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— posted by 千葉恒 at 04:07 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Vancouver -5

今回の私たちの発表ですが、
長崎大学 整形外科から3題、内分泌代謝内科から1題の発表となりました。

1)千葉 オーラル Different effects of daily teriparatide and weekly high-dose teriparatide on cortical and trabecular BMD of vertebra and proximal femur: Sub-analysis by QCT from the TERABIT study
2)千葉 ポスター Denosumab improves bone mineral density and microarchitecture in patients with rheumatoid arthritis: randomized controlled trial by HR-pQCT
3)池永先生 ポスター Factors involved in the development of cortical porosity: a cross-sectional study in healthy subjects using HR-pQCT
4)重野先生 ポスター A Randomized Controlled Trial to Investigate the Effect of Luseogliflozin on Bone Microarchitecture in Elderly Patients with Type 2 Diabetes Using High-Resolution Peripheral Quantitative Computed Tomography (HR-pQCT)

池永先生は、大学院の研究で、皮質骨多孔性に関与する因子の検索をしていまして、加齢は最も大きい因子ですが、それ以外にも不思議な相関がでていて、それを解析中です。
重野先生は、糖尿病治療薬(SGLT2阻害薬)の骨に与える影響をRCTで研究しており、指導教官の堀江先生と共に今回はじめてASBMRに参加されました。

打ち上げを4人でブリュワリーでしたんですが、最初に行った場所があまりに危険地域で撤退し(ガスタウンの東側)、
2回目で無事に安全な観光地(Granville Island)で楽しく打ち上げできました。

若い先生2人とも海外出張で起きそうなプチトラブルを散発させながら、無事に帰国できました。良い思い出となってくれればと思います。



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— posted by 千葉恒 at 09:42 am   commentComment [0] 

ASBMR @Vancouver -4

2)
学会の動向、2つ目は、このブログでも何回かお伝えしていますが、STE(Surrogate threshold effect)です。
詳しくは過去記事Link に記載しています。

要は、新薬治験の際に、骨折を調査しなくても骨密度だけでOKとする考え方です。
予算を抑え、新薬開発を活性化することを意図しています。

2017年から始まったこのプロジェクト(FNIH-ASBMR SABRE Project:Study to Advance BMD as a Regulatory Endpoint)は、
これまでに、データ解析、エビデンス立証を積み重ね、現在、かなり終盤の段階にきているようです。

試算によると、治験に必要な症例数が、500例(250vs250)で十分となるらしく、
DXAで大腿骨の骨密度(Total hip BMD)が、24ヶ月間で1.5%以上増えれば、椎体骨折の抑制は確実となり、FDA承認されます。

治験にかかる費用が、500 million $(750億円)から20million $(30億円)に減少するとのことです。

FDAのQualificationが4段階あるそうで、2023年8月にその3段階目をクリアしたとのことです。
最後のステップは来年にクリアできると見込んでいるようで、大きな転換期になるかと思います。

ちなみにPIは、Dennis Black、Mary Bouxsein、Richard Eastell で、
特にDennis先生はUCSFで、家に遊び行ったりLink長崎来てもらったりLink した親交があり、今後も詳しいことを教えてもらえそうです。

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— posted by 千葉恒 at 05:15 am   commentComment [0] 

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