SF訪問

ASBMR出張恒例の、サンフランシスコへ訪問をしてきました。

滞在は1日半だけでしたが、
留学時代にお世話になった長尾先生(UCSF整形外科)との面会、
現在進行形マブダチの森岡先生(UCSF整形外科)との研究ミーティング、
SFセンチメンタルお散歩、をすることができました。

ミッションベイの私の住んでいたアパートの横には、なんとChatGPTのOpenAIが入っていました。お世話になってます!
今回は、急に思い立って、GGBにも行ったりしてみました。

サンフランシスコはやはりちょっとずつ変わっていますね。
留学時代(2011-2013年)は、私の好きなアメリカの80、90年代のキラキラの名残りみたいなものを
感じれる場面や場所があったのですが、そういうのはさすがに減ってます。

長尾先生とは、素敵なご自宅でいっしょにお食事をいただきました。奥様の日本食最高です!
よその子ですが、家族団らんしてるみたいな楽しいひとときでした。しかも宿泊までさせていただいて、、

森岡先生とは、似たもの同士で、お互いたくさんのプロジェクトを進行させています。
進捗確認やアドバイスなどいただき、有意義でした。
ミーティングの帰りに駅まで送ってくれたのですが、その10分後ぐらいに私たちがいた場所で発砲事件があり、
ニュースになっていました。あぶなかったです!

以下はUCSF学内メールの日本語訳です

- 2025年9月9日午後6時頃、施設外での銃撃事件を受け、4名の銃創被害者がザッカーバーグ・サンフランシスコ総合病院(ZSFG)に搬送されました。3名は自家用車でZSFGのロータリーまで搬送され、1名は救急車で搬送されました。
- 約40分後、25号館メインエントランスの一般乗降場付近で、ある人物が発砲しました。少なくとも2発の銃弾が25号館の窓を貫通し、1発はロビーに、もう1発は歩道橋の下部に命中しました。
- サンフランシスコ警察(SFPD)とサンフランシスコ保安局(SFSD)の職員は既に現場に待機しており、直ちに容疑者を拘束した。患者や職員に身体的負傷者はなかった。UCSFおよびDPHの教職員は、事件に動揺した周辺の人々に対し迅速に対応し、不確実な状況下で驚くべき思いやりのある対応を示した。
- SFPDは、このキャンパス内での発砲が、直前のキャンパス外での事件に関連する報復行為であったかどうかを調査中である。

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— posted by 千葉恒 at 12:14 pm   commentComment [2] 

ASBMR @Seattle -5

私の発表はポスターx2で、
ロモソズマブと1型糖尿病のHR-pQCT研究でした。

1)Effects of Romosozumab on Bone Mineral Density in the Lumbar Spine and Femur, and Bone Microstructure in the Radius and Tibia

ロモソズマブの効果を見たシングルアームですが、12ヶ月でいったん論文にしようかと急いでいます。
その後、デノスマブ24ヶ月で逐次療法をした結果を、第二弾で論文化する予定です。
ヒストリカルコントロールで比較研究することも検討しています。

2)Bone Microarchitecture Analysis of Male Patients with Type 1 Diabetes using HR-pQCT

以前、このブログで紹介した、Tor Hildebrand 先生と、早速、共同研究をしました。
Hildebrand 先生は、メタ解析に有用なアプリケーションを開発しており、
今回は、小規模研究でトライアルしてみました。
今後、NOR研究(520例)に応用しようかと考えています。

今回は、長崎大学からの参加者は私だけで、現地では、大阪大学や北海道大学の先生たちとお食事会したり、
旧友と再会したり、新しい知り合いができたり、楽しい学会となりました。



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— posted by 千葉恒 at 03:34 am   commentComment [0] 

ASBMR @Seattle -4

STEのほかに、この学会が走らせている
いくつかのタスクフォースについて報告がありました。

1)デノスマブ中断後リバウンド対策
みんなが知りたい気になるテーマでしたが、内容は今までの調査のレビューでした。
本テーマに関する論文は大量にありますが、ほとんどが観察研究で、
RCTは現在までに3つで(AfterDMAB RCT、CARD RCT、ZOLARMAB RCT)、その概要について解説がありました。
そして、現在進行中のRCTが4つあるそうで、今後、その結果を待ちたい、というような話でした。 

2)AFF(非定型大腿骨骨折)
診断基準(2014年)の見直しをしているようです。
現在、使用している5つの基準が問題視されており(わかりにくい、不要そうな項目もある)、
どれが有用性が高い所見かを調査したところ、皮質骨肥厚と横骨折だったようで、
それらを中心としたシンプルな診断基準に2026年に変更を予定しているとのことでした。

3)ガイドラインのハーモナイゼーション(Harmonization)
知らなかったのですが、米国では、骨粗鬆症に関するガイドラインが乱立しているようで、
5つの学会がそれぞれに作成しており(ENDO、AACE、TMS、BHOF、ACP)、
ただ、ASBMRは、これらを統一するつもりではないそうで、それぞれのガイドラインの共通部や相違点が整理されました。

— posted by 千葉恒 at 02:27 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Seattle -3

STE(Surrogate threshold effect)ですが、

これは私が2020年から大注目しているプロジェクトです。
(SABRE Project:Study to Advance BMD as a Regulatory Endpoint、SABRE はカタカナではセーバーと発音されています。)

プロジェクトのメインメンバーである、Dennis Black 教授は、長崎に来たりLink御自宅に訪問したりLink するお友達でして、
たしか2020年に学会場で立ち話で解説してくれて、最初はちんぷんかんぷんでしたが、徐々に、これはビックプロジェクトだと思い、そこからフォローしています。
これも留学のおかげですね。。

このブログでは、2020年Link2021年Link2023年Link 、に解説をしています。
2020年の解説がわかりやすいので、転記します。

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Surrogate threshold effect (STE)

骨粗鬆症の新薬を開発するときに、もちろん治験で有効性を証明するわけですが、何をもって有効とするか?「骨密度の増加」または「骨折の抑制」のどちらかになるわけですが、歴史的に「骨折の抑制」をもって有効としています。でも、骨折ってそんなに起きるわけじゃないので、かなりのサンプルサイズが必要です。

Surrogate threshold effectとは、どう訳せばいいのかわかりませんが、過去の骨粗鬆症の治験の莫大なデータを用いて、骨密度が何%増えれば骨折がまず抑制できるだろうと言う、骨折抑制の代替となる骨密度の閾値を設定しようというコンセプトです。このプロジェクトには、骨代謝、骨粗鬆症業界の著名な人たちが共同演者となっています。

今回の発表では、大腿骨(全体)骨密度が24ヶ月で、1.2%上がれば椎体骨折、2.1%上がれば非椎体骨折、3.2%上がれば大腿骨近位部骨折の抑制が、有意に得られる、という結果でした。骨折をプライマリーエンドポイントにしなくても骨密度だけで疫学・統計学的には骨折抑制を証明できると言う意図です。大腿骨骨密度の3.2%アップはまぁまぁ大変だと思いますが、1.2%ならどうにかなりそうですね。

降圧薬は血圧が下がればいいわけですが、骨粗鬆症治療薬は骨密度が上がるだけではダメで、骨折抑制を証明しないといけないので、ハードルが高いと言われてきました。企業には大きな負担であり、これが新薬開発を妨げてきたとも言われています。そして現在、骨粗鬆症の新薬開発はほとんど枯渇してしまいました。これが、今回のプロジェクトの背景にあります。
ーーーーーーーーーーー

昨年2024年のASBMRは、メモだけして、アップし忘れていますね(いつかアップしようかな)。
簡単に言うと、FDA承認の最終ステップまできた。2025年の1月に決断がくだされる。という内容でした。
その際は、FDAからの演者もいて、ポジティブな講演内容でした。いよいよ感があったのですが、、

2025年の前半に、何度かググったのですが、承認のニュースは全然でてこない。トランプがらみかな??と思っていてら、
7月にLinkedinで、メインメンバーの Mary Bouxsein 教授が、ある会社が申請していたphase3のSTEでのプロトコールをFDAが認める通知を出した、とポストしていて、
わくわくしながら、9月のASBMRに突入しました。

で、今年の報告では、Dennisがアップデートを解説し、Maryが承認の最新情報を伝えてくれましたが、
ちょっとややこしい状況みたいで、FDAがSTEを公式に認める前に、STEプロトコールの申請を承認したようです。
「the cart before the horse 」(順番が逆だ!)と言ってましたが、まぁ、ポジティブな方向性として捉えています。
そして、FDAの公式な承認は、2025年12月というのが最新情報のようです。

さぁこれは大変です。
プライマリーエンドポイントを、骨折から大腿骨の骨密度(Total hip BMD)にしてよいならば、
骨粗鬆症治療薬の治験が500例でできるようになるのです。
企業としては、予算がとんでもなく節約でき、リスク(症例数が多すぎることで出現する)も回避できます。

高血圧治療薬が、血管イベントの抑制を証明しなくても、血圧が下がれば承認されるのと同じ状態になります。
これを契機に、骨研究が活発になることを期待します。

私が2年前から応援している海外の製薬企業があり、連絡を取り合っていますが、是非とも日本に導入したいと思っています。
あとは、カテプシンK阻害薬のふっかつ、、とか? 誰かしてくれないかなぁ//


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— posted by 千葉恒 at 05:19 pm   commentComment [0] 

ASBMR @Seattle -2

ASBMRの近況レポートですが、

骨粗鬆症に関しては新薬の開発が停滞しており、
2017年のアバロパラチド、2019年のロモソズマブを最後に、
6年間、新薬のリリースがなく、また直近も予定がありません。

そんな中、現在は3つの大きな流れがあります。

1つ目は、希少骨疾患(Rare Bone Diseases:RBD)への注力。
FGF23関連低リン血症性骨軟化症、低フォスファーターゼ症、骨形成不全症、軟骨無形性症、副甲状腺機能低下症などへ、
新薬や、既存薬剤の適応拡大などが、活発化しています。

2つ目は、バイオシミラーです。
デリパラチドが2社から出ていますが(Alvogen、TEVA)、
デノスマブに関しては、2024〜25年で、4社からもリリースされています
(SANDOZ、SAMSUNG BIOEPSIS、CELLTRION、FRESENIUS KABI)。

3つ目が、STE(Surrogate threshold effect)と呼ばれる、
骨粗鬆症治療薬の治験のプライマリーエンドポイントを、骨折から大腿骨骨密度に変えると言うプロジェクトです。
これは、この業界においては、とっっても重要な話でして、のちほど解説します。


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— posted by 千葉恒 at 07:37 pm   commentComment [0] 

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